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2013年3月4日月曜日

創業400年ドイツの名門リースリングのワインディナー Wine Connection @ Cuppage Terrace

ワインコネクションが定期的に開催しているワインペアリングディナーは、リーズナブルながらコース料理がいただけ、しかも醸造所の方と話す機会もあるので、前回紹介したアルゼンチンワインディナー同様、ほぼ毎回楽しみに参加している。

先日開催されたドイツワインディナーに、お酒大好きの友人みさおちゃんと参加した。今回フィーチャーされたのは1600年(関ヶ原の戦いの年!)に起源が遡る名門ワイナリー、ゼルバッハ・オスター。生産するワインのほとんどがリースリングで、手ごろな価格ながらロバートパーカーを始め多くの権威ある評価を得ている。シンガポールではワインコネクションでしか買えないワインブランドでもある。




フランスからドイツを流れ、ライン川に合流するモーゼル川のあたりは、ヨーロッパでも有数なワイン産地として知られる。ゼルバッハ・オスターのぶどう畑は、モーゼル川に面した斜面にある50ヘクタールの土地。デボン紀の粘板岩や黒土に恵まれ、場所によって日光の当たり方や土壌が異なり、それによって異なる味が楽しめる。リースリングらしいフルーティな後味と程良い酸味が特徴だ。現当主のヨハネス・ゼルバッハ氏(下写真)がゲストスピーカーとして来場し、情熱溢れる解説をしてくださった。




さて、こちらはワインコネクションのPRパーソン、フランス出身のフィオナさん。クールな容姿に明るく社交的な彼女の性格は、当店のPRにかなりポジティブに貢献していると思う。まだ来星一年足らずだが、暇を見つけては東南アジアを旅行し、シンガポール生活を満喫している。旧正月はミャンマーを旅し、最近はインドネシアのメダンでトレッキングを楽しんだそうだ。




ドイツワインというと、かつて安いワインが大量に流通した時の記憶もあり、何となく避ける傾向にあった。リースリングも、あのミネラルの味や甘めの味が今ひとつ苦手だった。しかし、ヨハネスさんが、「リースリングはオーケストラのような品種です。一つの品種なのに色んなフレーバーを奏でることができるのです。」と言われたのに興味をそそられた。


 


まずは前菜と合わせる1杯目。2011 SELBACH - Riesling Classicはドライで柑橘系のすっきりとしたワイン。アルコール度数は12度で、今回出されるワインのなかでは最も高いそう。この地域は寒冷地のため、長時間をかけて発酵されることで、全般的にアルコール濃度が低く、糖度が高い。


Salad of Smoked Chicken Breast, Walnuts & Apple Slaw


2杯目は、2011 SELBACH - Riesling Kabinett Zeltinger Himmelreichを。カビネットは、ドイツワインのなかでも最も糖度の低いぶどうで造られるワイン。フルーティで、甘いシロップの後味と口のなかを潤すような酸味があった。カビネットのなかでも伝統的スタイルという。ゆっくり発酵することで、芳醇なアロマとフルーティさが保たれている。

ここでヨハネス氏からサプライズワインが登場。同じ銘柄の2009年物との飲み比べだ。こちらはよりドライ感が強かった。同じ畑の同じぶどうでも生産年や熟成度合いの違いで味が変わるものだ。ヨハネス氏が「オーケストラ」と言った意味が少し分かるような気がした。




Poached Oriental Pork & Cabbage Dumpling in Chicken Broth, Scallion Oil

 
3杯目の2011 SELBACH-OSTER - Zeltinger Schlossberg Riesling Kabinettは1杯目と比べてアルコール濃度的には半分で、ヨハネス氏によると「友達と会話とワインの両方を(しらふで)楽しみ、千鳥足で家に帰ることもないワイン」だという(笑。より時間をかけて発酵することで、アルコール濃度がさらに低くなるとともに、土壌(岩)のミネラル分も感じさせる。こちらも2009年の同レーベルのワインと飲み比べた。


Slow Roasted Veal Shoulder with Duck Foie Gras Sauce, Medley of Mushrooms, Buttered Tagliatelle


4杯目にチーズと合わせた2010 SELBACH-OSTER - Zeltinger Schlossberg Riesling Spaetlese(92 Parker)は、パーカーポイント92点の2010年物最後のボトル。蜂蜜のような甘い後味が印象的で、カビの苦みを含んだチーズとの相性も抜群。もう2010年物は無くなってしまったが、2011年物はもうすぐ入荷するそうだ。




Cheese Plate with Crusty Bread & Grapes


そして最後にデザートと合わせるサプライズワインの登場! アップルコンポートと味がシンクロするような、蜂蜜の味がするアイスワイン。ドライ好きな私にはかなり甘めに感じたが、デザートとしていただくのには良いかもしれない。



Poached Apple in Spiced Riesling Syrup, Topped with Honey & Cinammon Mascarpone



途中でヨハネスさんによるくじ引き大会が。そして何とワインのご褒美がただ一人みさおちゃんの手に!





これです!





2007年もののシュペトレーゼ。ヨハネスさんお墨付きの美味しいワイン♪ 良かったね(^_^)/


冷たく冷やした白ワインを飲みながら常夏の風に吹かれるのは気持ちの良いものだ。ヨハネスさんも「これからもっとシンガポールでリースリングの需要が高まるだろう」と笑顔満面。次はリースリングを買いこんで、イーストコーストでバーベキューでもしたいなと思う。


ごちそうさまでした!


Wine Connection - Orchard Cuppage Terrace
39/41 Cuppage Road
TEL: 6836 9069




おめでとう(*^^)v

2012年12月4日火曜日

会席の表現×繊細フレンチ パワーアップして帰ってきた Nicolas Le Restaurant

タンジョンパガー、オートラム、チャイナタウンの各駅を結んだ3角形。これを私は勝手に「グルメトライアングル」と呼んでいる。

ちょっと店の名前を思い浮かべるだけで、クレイグロードにはイタリアンの老舗「Pasta Brava」が、ダクストンには正統フレンチの「La Maison Fatien」、ステーキの「L'Entrecote(ラントレコート)」、イタリアンの「Etna」が、ケオンセックには女性ミシュランシェフが経営する「Provence」やビストロの「Taratata」が、ニールロードには餃子好きを唸らす「京華(チンホア)」が、ブキパソにはドイツ料理の「Magma」やカフェバー「Eight Cafe & Bar」が、と上げだしたらキリがない。もちろんタンジョンパガーロード近辺には美味しい韓国料理屋が乱立する。

彼ら(特に西洋料理店)の特長は、ショップハウスに店を構え、何かしら洗練されたスタイルを持っていること。多くがオーナーシェフが運営する店で、組織に属していない潔さというか、凛とした雰囲気が漂うのだ。

このトライアングルのなかでも最近注目の場所が当店のあるテックリムロード。ニールロードとケオンセックロードの間を垂直に走る小道だ。

戦前に建てられたアールデコ調のショップハウスを改装した飲食店が立ち並び、それをタンジョンパガーのランドマーク、ピナクル@ダクストンが見下ろしている。




南仏出身のシェフ、ニコラ・ジョアニーの名前を冠したそのレストランはこの小道のちょうど中ほどにひっそりと佇んでいる。下の写真の右手に見える灯りが目印だ。




もともとブキパソにあった超人気の店を、「家族の時間が欲しい」と今年3月にあっさりクローズ。ニコラは家族と水入らずの充電期間を持つとともに、日本へ単独3週間の修業の旅に。金沢の料亭「銭屋」で厨房を手伝いながら会席料理を学んだ後、名古屋、大阪、京都を旅した。日本で多くのインスピレーションを得て、この秋テックリムに店を再オープンさせた。




オープンキッチンに面したカウンター席もある店内は、南フランスのように明くて清潔感が漂う。




この日は元同僚たちとの食事会。お酒も食事も大好きな女性3人が集まった。
そしてテーブルの上には備前焼のようなお皿が。




ナプキンリングが可愛らしい。




この夜は、火曜日から木曜日の夜にだけ提供される$78の「4-Course Ala Carte」を予約しておいた。このクラスにしてはかなりリーズナブルなコースだ。




ここでも和テイストのお皿が。バゲットなのにしっくりくるのが不思議。




まずはアミューズブッシュ。

ORGANIC HEN EGG 'MOLLET'
Green Pea Bouillon, White Truffle Drop, Iberico Chorizo, Sweet Potato Chips


えんどう豆を泡立てたスープの真ん中にあるのは・・・。




なんと半熟卵! これを割ってとろける黄身といっしょにふわふわのスープをいただく。初めての食感。あまりの美味しさに3人でギャーギャー悲鳴を上げる(笑。


次は5つのチョイスから選べるスターター。




友人はアンガスビーフのタルタルを。

ANGUS BEEF TARTARE 'AU COUTEAU'
Sweet Potato Crisp, Quail Egg Au Plat




彼女より年上の2人はやはり米が恋しいと(笑)、リゾット付きの一品を。

ウェブサイトを探してみたらまったく同じメニューが見当たらなかったのだが、おそらくその都度変わる「FOUR FLAVOURS OF THE SEA」という海の幸を並べた一品で、一番奥にあるのがリゾット、右にあるのが北海道産ホタテのチップ、そして左手が魚の卵を何かのクリームで和えたものだったと思う。

とにかく目で愛でて舌で味わうというか、味付けも素材を活かした薄味で、日本人の舌に嬉しい味。

さてお次はメイン。これも5つのチョイスから選べる贅沢さ。3人がそれぞれ別の品をオーダーした。




PIGEON FROM THE LOIRE VALLEY
The Leg Slow Confit, The Breast Roasted




SLOW ROASTED ENGLISH PASTURE RACK OF LAMB
Peruvian Style Quinoa, Simple Lamb Jus
Infused with Rosemary




COD FISH FILLET CRUSTED WITH MASAGO
Purple Artichokes Puree

私はこの鱈をいただいた。とても柔らかく、シンプルな味だからピューレやソースと絡めてもしつこくない。本当に美味しい。

ニコラがオープンキッチンからちょくちょく様子を見に来てくれる。

「この皿もしかしてみんな日本の焼物?」
「いや全部シンガポールで買ったよ」
「日本では買わなかったの?」
「買ったけど、全部自宅用にまわしちゃった(笑」

金沢での修業が本当に心に残っているようで、「今の料理にもすごくインスパイアされている」と言っていた。もともとが繊細な味付けなので、料理自体にどのように影響されているのかは分からないが、会席料理に出てくるようなプレゼンテーションが美しい。

もともと南仏の自給自足の農家に育ったニコラ。小さい頃から食べるものは動物も含め自分たちで育てた。食材そのものの味をリスペクトし、それを殺さない味付けをするのが彼の持ち味だ。




さて、チーズワゴンの登場。もうこのあたりで2本目の赤ワインもかなり進んでしまった。このなかにはなんと中にトリュフが入っているチーズもある。




「僕を撮るなら10ドルだよ!」と陽気におどけるスタッフがチーズを取り分ける。
「このチーズから時計回りの順番に食べてね」とアドバイスを受ける。




カリカリのトースト一緒に。ワインもすでに空っぽに近づいてきた。




さて、デザートの時間。これまでのひとつひとつのポーションが小ぶりだったので、デザートまで飽きずにしっかり楽しめる。




最後まで和のテイストを取り入れたプレゼンテーション。 とにかく「いい仕事してますね~」って感じの繊細な手仕事だ。




「どんなに有名なシェフになっても、謙虚さを忘れてはいけない。自分はそれを日本で学んだ」というニコラ。日本人の私たちが逆に学ばされる。

ニコラをはじめ、「グルメトライアングル」で頑張るオーナーシェフたちに大きなエールを送りたい。


ごちそうさまでした!


Nicolas Le Restaurant
10 Teck Lim Road, Singapore 088386
TEL: (65) 6224 2404
http://www.restaurantnicolas.com/



2012年11月21日水曜日

有名店でも手頃な値段設定 フレンチ肉料理なら Au Petit Salut

シンガポールにあるフレンチの肉料理で頭に浮かぶのが、ダクストンヒルの「ラントレコート」、リバーバレーの「ザ・タバーン」(実際にはスイス料理らしい)、そしてこの「オ・ペティ・サリュ」。料理のバラエティと値ごろ感と全体的なクオリティでいえば、1998年のオープンから15年も人気店の地位を守り続けているオ・ペティ・サリュをおすすめしたい。

かつて同僚とデンプシーに仕事に行ったついでにランチで立ち寄った時の写真が、iPhoneを整理していたらたまたま出てきた。

ここのランチセットは、$36(最近値上げした?)で、かなり多くのチョイスからスターター、メイン、デザートを選べ、最後にコーヒーか紅茶がついてくる。平日の昼だったがいつもながら奥様方やエクスパッツで賑わっていた。風通しの良いテラス席に座る。この店は道から少し離れたところにあるため、テラス席でもざわつかず、のんびりと食事が楽しめる。




まずは歯ごたえがよくもちもちのパン。美味しくて前菜の前に何個も食べてしまった。




友人は本日のスープをオーダー。内容はすっかり忘れてしまったが、パンプキンスープにバジルオイル・・・? 間違っていたらすいません。




私はトマトのチーズ焼き(だと思う)を。

そしてメインには当店自慢の肉料理。




これはウェブに掲載されているランチメニュー表から探し当てられた。
Braised beef stew, celeriac, peas, pearl onions and horseradish froth
ビーフシチューに、セロリルート(セロリの一種の根)、豆、小玉ねぎと泡立てたホースラディッシュ(西洋わさび)ソース。アメリカでもよくステーキなどに出てくるホースラディッシュソースは、お肉と一緒にいただくと、ピリリとしたパンチとさっぱりした後味を与える感じがして、私の好きな組み合わせ。ちなみにホースラディッシュは食欲増進、消化促進効果もあるそう。効能を調べたら、何となく日本の梅干しの効能に似ていた。まさに付け合せの妙味。




次に、外せないステーキ。
Bavette steak, caramelized shallot confit & Pommes frites
Bavette(バヴェット)はそもそもフランス語で「よだれかけ」という意味らしく、牛のハラミの部分を指す。フランスではサーロインの下にある腹肉で、安いビストロ用の肉といったイメージがあるらしい。これにシャロットと、お決まりのフレンチフライが。フランス語でポム・フリットと言うが、ポムはそもそもリンゴを指す。フランスではジャガイモは「大地のリンゴ(ポム・ド・テール)」なのだ。

どれも、柔らかくて美味しかった。 もちもちとしたパンを使ってソースも残さず平らげた。やはり煮込み料理、肉料理はここかな、と思ってしまう。




そしてデザート。 同僚はおそらく本日のデザート(チーズケーキ?)を。




そして、プリン好きの私は、もちろんクレームブリュレを。カチカチと表面をスプーンで割るその一瞬だけ、「アメリ」になったような気分になる(笑。

そして、最近オープンしたマリーナベイファイナンシャルセンター(MBFC)3号棟に、Chez Petit Salutがオープンし、ラッフルズプレイスでも彼らのオーセンティックなフレンチが食べられるようになった(同じ系列だと思っていますが、間違っているかもしれません)

夜ゆっくり食べに行くのは時間的にも金銭的にも制約があるが、いつかは仕事帰りに誰かと行ってみたいと思う。

サリュ(じゃあね)!


ごちそうさまでした!


Au Petit Salut
40C Harding Road
TEL: 6475 1976
http://www.aupetitsalut.com/



2012年10月28日日曜日

格安フォアグラの行列フレンチ Saveur

4月の移転オープン時から常にシンガポールの食通たちの話題に上っているのが、このSaveurだ。
この店名はフランス語で「味」を指し、日本語ではサヴールと発音するようだ。(例えば丸の内の「サンス・エ・サヴール」) しかし本場の発音はかなり違うようなので、後ほどご紹介したいと思う。


なぜこの店が人気なのかはいくつかの理由がある。

まず「話題性」。名門ギ・サヴォアやオーストラリアのジャパニーズフレンチTetsuya'sで修業を積んだ未だ20代のジョシュア・クーとディラン・オングが、「シンガポールで誰もが気軽に食べられるフレンチを」と、コピティアムにフレンチ屋台を出店。それが大人気となり、ラッフルズ・ホテルの近隣、パーヴィスストリートに店を出した。パーヴィスストリートと言えば、地元のカフェに加え、高級フレンチのギュンターズや高級イタリアン、ガリバルディが並ぶ激戦区。そこにフレンチ「屋台」が打って出た、という訳だ。

そして2番目の理由が、その「驚くべき安さ」。フォアグラが$7.90から食べられるとあって、それだけのために足を運ぶ(んだ)人も多いと思う。

最後の理由が、「予約不可」というところ。この方針は今後客の足並みが落ち着いたら変わってくるかもしれないが、このために今でも(2012年10月現在)ランチタイムは30分位前から行列ができる。行列好きなシンガポーリアンたちをはじめ、西欧人や観光客たちが毎日辛抱強く並んでいる。

ランチタイムの数十分前にちょうどパーヴィスストリートでアポイントを終えた日、興味本位で行列に並んでみた。炎天下で待っている間、スタッフたちがのどかに店の準備をしているのが何となく恨めしい(全く行列客の自業自得である)。開店5分位前からスタッフがきびきびと行列客のリストを作り始めた。最前列から名前と人数を聞いていく。手際の良さに、先ほどの恨めしさもどこかに消えていった。

最前列から数人目だった私たちも、開店と同時に難なく店に入ることができた。(正午ちょうどに来れば行列の労せず、行列分で店内を埋められなかった数席の余りにありつくことも可能だが、保証はない。)

うなぎの寝床のような長細い店内。プラスティックのテーブルと椅子は、ホーカーの名残を思わせる。壁には洒落た写真や黒板が飾られている。

まず最初に目に入った黒板に、私の大好きな聖書の一節が書いてあった。


コリント人への第一の手紙第13章に出てくる、「愛は寛容であり、愛は親切です・・・」という、結婚式でもよくつかわれる一節だ。店内の最も目立つところに掲げているということは、これが店のポリシーかな、と思った。愛情あふれるホスピタリティに期待が高まる。


お昼のメニューはこんな感じ。パン&バターが$2、エンジェルヘアーパスタが$3.9、サラダが$3.9、スープが$4.9、フォアグラのソテーが$7.9からと、とにかく破格値だ。


スタッフは総じて無駄な動きなく、満席の店内でも注文に比較的早く応じていた。若者だけでなくちょっと年配の方もいるところがホーカー出身の温かさか。スタッフたちが両手に皿を持ち、注文のメモを取る暇も手もないまま復誦して、カウンターに伝えていく。

あまりおなかがすいていなかったこともあり、スターターやサラダを中心に注文することにした。

まずはサラダ。


ポーション的に大きくはないが、これで$3.9である。さっぱりしたレモンビネグレットと鴨肉の相性を楽しむ。


そして思わずおかわりした$2のパン。ふわふわした触感が昔の給食パン(を格段に美味しくした)のようだ。バターも本物で(笑、これは間違いなく安い。一緒に注文した本日のスープ(マッシュルームスープ)とともにいただく。


これが噂のエンジェルヘアーパスタ、$3.9。前菜としてのポーションだが、桜エビとポークのトッピングと一緒だと、結構食べ応えはある。日本の洋風居酒屋で出てきそうなメニューだ。

そして、いよいよ真打登場!


フォアグラのポートワインとバニラで味付けしたリンゴ添え、$9.9なり。

う、うまい!

が、小さい!

二口で食べられる小ささだ。フォアグラ料理の相場が良く分からないのだが、これで$9.9はリーズナブルってことでいいんですよね、と確認したくなった。

他のお客さんは、フォアグラやエンジェルヘアーパスタをスターターに、鴨のコンフィやテンダーロインステーキなどをがっつりと食べていた。ランチコースがない分、色々アラカルトで注文していくと、最終的にはランチタイムでも$30位かそれを超える額になる。それでも全体的なお得感はあるし、私のようにスターターだけで終わらせる手もある。

英語に「ノーフリルズ」という言い回しがある。フリルのついていない、つまり簡素化されたという意味で、ビジネスホテルや格安航空会社などを説明するときに使う。サヴールもそういった意味ではノーフリルズであり、フレンチの雰囲気を心行くまで楽しみたい方は、対面のギュンターズに行くべきだ。しかし、ここはここで、シンガポールならではの温かみがある。先ほどの聖書の一節、「愛は自慢せず、高ぶらない」がしっくりとくるような雰囲気なのだ。

とりあえずこの混みようだと、今のところは話のネタで来れば十分。ディナータイムにワインを傾けつつ、スタッフの方たちと歓談に興じられる位落ち着けば・・・と思うのだが、この一等地に存在する限り、回転率を考えなければならないところが悩ましいところだ。

ごちそうさまでした!

Saveur
05 Purvis Street
6333 3121

http://www.saveur.sg


さてお待ちかねのSaveurの正しい発音の仕方です。

2012年10月27日土曜日

パリの街角にいるような正統派ブラッセリ― Brasserie Gavroche

タンジョンパガー駅から徒歩3分、トラスストリートにパリの雰囲気溢れるブラッセリ―があると聞いた。出張帰りで疲れていたものの、息子が友人宅に泊まることになったので、早速電話で問い合わせてみた。「ほとんど満席ですがおひとりなら大丈夫です」というフレンドリーなフランス訛りの声に安心し、荷物を抱えつつ店に向かった。

ブラッセリー・ガヴローシュの「ガヴローシュ」は、レ・ミゼラブルに出てくる「プティ・ガヴローシュ」(小さい浮浪者)から取られているようだ。看板にはその名の通り小さな男の子のイラストがついている。店に入ると、3連休前の夜でごった返していた。背の高いハンサムなフランス人のウエイターに、「まずはバーで待ってください」とバーに促された。


空港で買っていた本を読みながら、まずはお店の雰囲気に身を委ねてみる。薄暗い店内に陽気なシャンソンがかかり、ウエイターたちがきびきびと動いている。

待っている間もウエイターがちょこちょこと様子を見に来てくれた。
「居心地が良いみたいでなかなか席を立ってくれないのです。 お好きなワインでもいかがですか。僕のおごりです」 といって、ワインリストを渡してくれた。


額縁に入ったメニューやワインリストにもガヴローシュの絵が。ありがたくブルゴーニュ産の赤ワインを頂いた。特に急ぐ訳でもなかったので本を読みながら30分ほど待ち、席に通された。


ブラッセリ―の厨房を仕切るのは、パリジャンのコリン・フレデリック。パリの三ツ星をはじめ、ニューヨークやマイアミを含む各地でキャリアを積み、仏領ポリネシアのセントレジスホテルに8年務めた後、シンガポールに渡った。彼の料理のインスピレーションでもある祖父のアンリが50年代から60年代に考案したレシピを中心に、正統派のブラッセリ―料理を提供している。

お店に入って気づいたのが、料理のボリュームの大きさ。隣のグループが注文したステーキの大きさに驚いた。今夜は出張疲れでおなかにやさしいものをと思い、アンリおじいさんのメニューから、オニオンスープと、ポークのホットポット(お鍋)を選んだ。



オニオンスープの味は濃くなく、柔らかい。スープに溶け込んだ食材を味わう感じでいただけた。チーズもほどほどの量。



ポンデケージョのようなもちっとした一口パンが一緒についてきた。


このバゲットももちっとしている。「パリッ」よりは「もちっ」好みの私にはいい感じ。

 

ナプキンに巻かれた紙のリングにも、ガヴローシュのイラスト。


ガヴローシュのキャラクターがいたるところに・・・。かわいいのでたくさん写真を撮ってしまう。


さて、ホットポットの登場。本当に大きな鍋に入ってやってきた。


スープ皿に入れるとこんな感じ。骨付きの豚肉がほろっと取れる柔らかさ。じゃがいもはコクがあって甘い。味付けは控えめだが素材の味がしっかり出ている。最後におじやにして食べたい・・・と思うのは、日本人だけかな。(笑


デザートにはチョコレートフランを。これもボリュームたっぷり。甘ったるくなく、チョコレートのほろ苦さもあって、大人の味。とろーっと柔らかい食感。チュイールのようなお菓子(これも大きい!)が添えられていた。写真右側の茶色い棒のようなものがそれ。


ウエイターが、型に入ったままの焼きたてのマドレーヌを持ってきた。トングで取って、「いかがですか?」 もちろん食べましょう!(笑 薄くて小さい分サックリした感じで、デザートの後のさらなるデザートとしてはちょうどいいボリューム。みんながほぼデザートに突入すると、ウエイターがこの型とトングを持って、クルクルとテーブルを回遊しながらマドレーヌを勧めていく。何だかアットホームな雰囲気だ。


さてそろそろ帰りますか・・・。


ごちそうさまでした!

Brasserie Gavroche
Address: 66 Tras St, Singapore 079005
Wesbite: www.brasseriegavroche.com
Email: resv@brasseriegavroche.com