2012年11月30日金曜日

魚介系豚骨スープに極太のたまご麺 大黒屋の「常勝軒」ラーメン

もやしとキャベツが山盛りの「新二郎」ラーメンや塩つけ麺など、独自のメニュー展開で人気だった二郎系ラーメン屋「しんちゃん」。突然閉店した時には地元の日本人コミュニティのなかで閉店を惜しむ声と様々な憶測の両方が飛び交った。私もここのつけ麺が好きだったので非常に残念だったし、今でも無性に食べたくなることがある。

ほどなくしてこの跡地にラーメン屋ができた。「大黒屋」である。




大黒屋はパラゴンやラッフルズシティなどにも店舗を展開しており、これが4店目。しかし当店(ロバートソンキー店)で一つ徹底的に違うことがある。

大黒屋ながら提供するのは、つけ麺の元祖・東池袋「大勝軒(たいしょうけん)」の流れを汲む「常勝軒(じょうしょうけん)」のラーメン。エントランスにもしっかりと、大勝軒のご主人・山岸一雄さんと常勝軒のシェフ中川秀行さんのツーショットの垂れ幕がかかっている。




しんちゃんも常勝軒も魚介豚骨スープ、そして両店ともにつけ麺で有名というのは、しんちゃんの名残を意識したものだろうか。昨今のシンガポールではあまりにラーメン屋の出店が続いていて、豚骨だけだとありきたりのイメージがあるのは確かだ。

ところで、この大黒屋を運営するのは、シンガポールで幅広く飲食やエステ関連のフランチャイズ・コンサルティングを手掛けるコマース・グループである。系列店には、らーめんチャンピオン、居酒屋の魚昌、ラーメンの毘沙門、洋食屋の弁天堂、脱毛サロンのレジーナ、格安ヘアカットのECハウスなどがある。

この週末にスタンダードチャータードマラソンを走る友人と、直前の壮行会を兼ねて訪れた。しんちゃん以来初めて入る店内。昔と同じレイアウトに心が和む。




 しんちゃん時代のつけ麺が恋しくて、「濃厚魚介豚骨醤油特製つけ麺 」($14.80)を注文した。




大きな豚骨の塊を形がなくなるまで3日ほど煮て作る濃厚な魚介豚骨スープに、海苔、チャーシュー、煮たまごが。




かなり極太なたまご麺。




見た目はこってりしているが、魚介系の風味でほどよく中和され、つけ麺としてはちょうどいい味のように感じた。




少し残念だったのは、麺の茹で具合。若干茹ですぎな気がした。




煮たまごが美味しい。半熟たまごがしっかりとタレに漬かった感じ。




表面のおこげが香ばしいチャーシューが2枚。結構なボリューム。しんちゃん時代の豚丼のチャーシューを思い出した。





ピンぼけしてしまったが、 麺を食べた後の残り汁はこのスープで割っていただく。


そして、フィニッシュは唐辛子や昆布を入れたお酢を加えてさらにさっぱりと。



 


これでこってりしたスープもすっかり完食(完飲?)できるという工夫がされている。

細麺よりは極太麺、そしてつけ麺が好きな私としては、たくさん運動した後の「ご褒美」ラーメン屋として訪れる店になりそうだ。


ごちそうさまでした! 


大黒屋(ロバートソンキー店)
30 Robertson Quay #01-05 Riverside Village Residence 
TEL: 6737-1521



ちょうどオフィスあたりで残り37.195キロ(@_@;)
ゴールした足でロバートソンキーに行くのもいいかも(笑

2012年11月25日日曜日

スタンダードチャータードマラソン前に「走ることについて語る時に私が語ること」

2010年ごろからランニングを始めてもう3年になる。

きっかけは極度の不眠症と精神の不調を克服するため、また当時子育てと仕事に学業が加わり、早寝早起きの規則正しい生活づくりが不可欠となったためで、「必要に迫られて始めた」というのが実際の理由だ。その時点でランニングへの興味も憧れもゼロ。




なぜランニングなのか。それは「いつでもどこでもできる」の一点に尽きる。子供が寝ている早朝を見計らって走ったり、旅先や実家で日頃と同じように走ったりと、一人でできる最も手軽なスポーツだからだ。そして最もお金のかからないスポーツでもある。

3年目に入った今、不眠症も精神の不調も克服し、学業も無事修了したが、まだ走り続けている。
走り続ける理由はいくつかある。


まずは体調が良くなったこと。ランニングを習慣づけたことで、眠りが深くなり、精神的に思いつめる暇もなくなった(当時はたとえ午前2時でも眠れなかったら走る、さもなくば寝る、という規則を作っていた)。相変わらず小太りだが(笑)、それなりに体型を保てている・・・気はする。

2つ目はランニングのメディテーション効果。走っている間、昨日のことについて考える。ああすればよかったと反省することが多いのだが、走っているとくよくよする余裕がない。ま、いいか、と楽天的になり、今日はこうしよう、と頭を切り替える。思わぬ閃きがあることもある。逆に全く考えず音楽に没頭することもある。こういう体験は普段の生活ではなかなか味わえない。

3つ目はランニングの奥深さ。私は完全に自己流だが、走れば走るほど結果がついてくる気がする。私の大会デビューは2010年のシカゴ5Kで、その時は苦しすぎて沿道のジャズバンドの演奏を恨めしく思ったほどだった。




それから、10K、ハーフ、去年5月のフルマラソン初完走と徐々に距離を長くしていった。今では走りに戦略を取り入れる余裕も少しだけだが出てきた。ハーフ初参加時に出会った日本人シニア同好会(最年長は80歳代)の方々から頂いた、「早く走る必要はないんだよ」という言葉が私の究極の励みになっている。


そして最後に、「その街や地方の鼓動を体で感じられること」。これまでどんな旅行にもウェアとシューズを入れ、様々な場所を走ってきた。小雪の降るマンハッタン、清掃車が伴走してくれたパリ、飲食店の調査も兼ねた福岡・中洲(笑)など、走るだけでその街を自分の手中に収めたような気になる。




いつも走るブキティマでも、花がきれいだな、とか、雨が降りそうかな、とか、その日その日に感じることが違う。お猿さんに遭遇することも(笑


 


そしてちょっと視点が逸れるが、ランニングが日課になると、自然災害などで交通機関が全面ストップしてもあまり動じなくなる。例えば、会社から自宅に帰るのに10Kの道のりだとしても、「走れば1時間弱、歩いても2時間位で着く」と思える。これと同じことはアシックスのランニング教本にも書いてあった。

完全に自己流で、10Kはまだ50分台、フルマラソンで5時間を切ったことがないのんびりランナーの私だが、スタンダートチャータードマラソン直前でもありランニングに対する自分なりのポイントをまとめたいと思う。


① フォームは気持ち前傾気味に、骨盤から足を出す感じで
ただ走るだけでなく、体の仕組みをうまく使いテコの作用のようなイメージで、最小限の力で足を動かすことを心掛ける。まっすぐ立ち、背後に手を組んで踵を上げ、ちょっと前に体を倒すと、自然と足が前に出る。それを何回か繰り返すとイメージがわく。また走る時は、長袴を履いた歌舞伎役者になったつもりで(笑)、腰(骨盤)から足を出す。このイメージを心掛けるだけで、随分楽に走れるような気がする。私も走っている時たまに背後で手を組んで、前傾フォームを思い出すようにしている。

② 大会距離の半分の距離を走ってみる
フル初挑戦でも事前に42K走る必要はないと思う。ただしハーフの距離は事前に走ってみることをおすすめする(ハーフなら10K、10Kなら5K)。仕事でも何でもそうだが、人は半分過ぎると気が楽になる。ハーフの距離を走ったことがあれば、その経験でハーフは乗り切れる。その後は未知の世界であっても、「今からはさっき走った距離がどんどん短くなっていく」と考えればかなり気が楽だ。それと走る時にあまり遠くを見ないこと。「こんなに長いのか」と気が萎えてしまうからだ。

③ ストレッチ
スタート直前のストレッチは絶対に欠かせない。特にふくらはぎを十分に伸ばしておかないと、こむら返りやケガの原因になる。ふくらはぎを伸ばして10秒そのまま、といった形でゆっくりと十分に伸ばす。ストレッチがよく分からない場合には、うろ覚えでもいいから「ラジオ体操第1」を丁寧にやってみるといいんじゃないかと思う。

④ トイレと給水
私は割と気が小さく、スタート直前になると確認のために何度もトイレに足を運ぶ。 スタート直後にもトイレに行きたくなることが割と頻繁に起きる。これは大きな時間のロスだし、もっとも距離を稼ぎたい局面でコンディションを大きく乱されてしまう。このため、スタートの数時間前に軽く走ったりして、事前にトイレを促すようにしている。スタート後、最初の5Kはできる限り水を摂らずコンディションを整えることに集中し、その後は給水所を1個飛ばしで、水ではなくスポーツドリンクをコップに半分飲む。水だとがぶ飲みしてわき腹が痛くなったり、胃の調子を崩したりするからだ。30Kを過ぎゴールが見えてくれば自分を甘やかし何時でも何でも飲めるようにしている。

⑤ ウェア、シューズと小物
当日着るウェアは、事前に何度か着て走り、肌が擦れないか、気持ち良く走れるかの確認が必須。日中の大会で日焼け跡が気になる場合には水着のようなウェアをおすすめする。シューズも必ず何度か長距離を走ったものを使う。ウエストバッグには、ティッシュ、絆創膏と軟膏を。私は音楽を聴くためiPhoneも入れる。苦しくなったらジェイソン・デルーロなどのノリの良い曲を聴きつつ、一緒に歌いながら走っている。

⑥ 歩くこと、棄権することの勇気
スタンダードチャータードのハーフを初めて走った時、フィニッシャーズシャツを着ているランナーが歩いている場面に遭遇し、驚いたことがある。なぜ完走経験者が歩いているの?と。確かに一旦歩き始めると戦線離脱者のような気分になるが、途中にウォークを取り入れ、終盤へのコンディションを整えることもアリだと後で分かるようになった。また必要であれば棄権を恐れてはいけないとも思う。基本的には誰のためでもなく、自分のためのスポーツなのだから。(ただし、2時間台で完走する人も5時間台で完走する人も、その人のレベルにおいてみんな同様の苦しみを味わっているので、フィジカルに問題がなければギリギリまで頑張ってほしい)

⑦ スタンダードチャータードマラソンならではのポイント
スタンダードチャータードは、日中の暑さとアスファルトの照り返しで割と過酷なマラソン。帽子の着用、日焼け止め、水の補給はもちろんのこと(一気飲みに注意)、時々水を被るなどして暑さにバテないようにする心がけが必要だ。また、ランナーが多く最初の数キロはイモ洗いのような状態で、マナーの悪い(例えば平気で横並びで話しながらだらだら走っている)ランナーも多く、こういう集団の背後でいたずらに時間を費やすこともある。大声で「エクスキューズミー」と言いながら追い抜く、音楽に集中するなどで対処し、あまりイライラしないことも大切だ。初心者ランナーも多いから、気兼ねなく、歩いたり休憩しながら走ることが出来るというメリットもある。


今年は息子がキッズダッシュに参加する予定で、初めて二人での大会参加になる。ランニングは年齢に関係なく楽しめるスポーツ。これからも楽しく自分のペースで走りたいと思う。


世界にはこんな仮装マラソンも!  この年のお題は「動物」。


2012年11月23日金曜日

九州料理の居酒屋で本帰国直前の重鎮を囲んで 牡丹

佐賀県人会を「葉隠(はがくれ)会」という。葉隠とは、江戸時代中期(1716年ごろ)、佐賀鍋島藩の藩士だった山本常朝(つねとも)が武士としての心得(武士道)をまとめた書物であり、「武士道と云ふは、死ぬ事と見付けたり」というくだりで有名である。

よく誤解されるのだが、葉隠武士道は死を美化しているのではない。いつ死んでも悔いのないような生き方をせよ、また悔いが無ければ死に執着する必要がない、という意味だと私は捉えている。

それを体現されているかのような、葉隠会の「重鎮」・・・というよりは「太陽」の井口さんが、定年退職を機に本帰国されることとなり、佐賀県人が定期的に集まるファーイーストスクエアの九州料理屋「牡丹」でお別れ会を開いた。

牡丹のご主人は佐賀県伊万里市のご出身。九州人垂涎の郷土料理でもてなしてくれるだけなく、出される小鉢が唐子絵柄(唐の時代の子供たちが遊んでいる様子を描いた絵柄)の伊万里焼だったりもする。九州の居酒屋の雰囲気を全体で味わえる店だ。

お通しはおからの和え物。




続いてお刺身。呼子のイカの美味しさを語って盛り上がる。




そして熊本名物の辛子蓮根。ほっこりした蓮根を噛んだ後にツーンと来る辛さがクセになる。




そして当店のご主人から井口さんにお酒のプレゼントが。石川産の純米大吟醸、吉田蔵。ありがたくいただく。




ちなみに井口さんは今月65歳になられたばかり。65歳になった月を持って定年退職である。私たちが良く知っている家電メーカーのシンガポール法人の社長を務められていた。この肌つやの良さは、常に若いダイビング仲間に囲まれているからかな?

では、井口さんお疲れさまでした! カンパーイ!




今後はご自身の故郷の佐賀と奥様の故郷の淡路島の二つの場所で年に半々ずつ暮らす生活をされるそうである。会社生活40年超のうち32年を海外で過ごされただけに、故郷に帰られるのは感慨深いものがおありではないだろうか。




食べるのとしゃべるのに夢中になり、写真を撮るのを忘れてしまった。食べかけのじゃこのサラダ。みんなそれなりにいい歳なので、骨粗しょう症防止にカルシウムの摂取は欠かせない。




そしてもちろんビタミンCの摂取も怠ってはならない。眼を労わるなら人参である。




そして、子供も大人も大好きなだし巻き卵。と思ったら私は食べるのを忘れてしまった。




あれ、揚げ出し豆腐・・・私が注文したはずだが、このあたりになるとお酒も進んで食べたかどうか分からなくなってきた。

ところで、葉隠会の会長で当地で長年会社を経営されている山崎さん(現在ドクターストップにより禁酒中)が、赤ワインを女性に例えたら・・・という興味深い話をしてくださった。「十代の学生はピノ・ノワール、OL一年生はメルロー、結婚適齢期はカベルネ・ソーヴィニョン、美魔女はシラー」だそうだ。で、「僕はカベルネだな」「僕も」と、一体女性のことを言っているのかワインのことを言っているのか分からない会話が飛び交う。ちなみにその時みんなが飲んでいたのは焼酎である。




本当に酒のつまみのオンパレード。




そして、ジャンボなさつま揚げ。 野菜がゴロゴロと入っていて美味しい。




山芋ステーキ。すでに他に何を注文したのか分からなくなってきた。




メニューにはないなすのおひたしを無理を言って作っていただいた。




カキフライ・・・くらいでシメに入る。葉隠会の宴会のシメは、常にちゃんぽんと皿うどんのハーフ&ハーフである。しかし取り分ける気力もないほど飲んでいるため、いつもスタッフに取り分けてもらう。お世話になっています。




九州(北部?)で「冷蔵庫の掃除」メニューといえば大抵ちゃんぽん。しかし、ちゃんぽんという名称はどこから来ているのだろうか。長崎ちゃんぽん「リンガーハット」のウェブサイトによると、福建語で「ご飯を食べる」を意味する「吃飯(シャポン)」がちゃんぽんに変化したという説が有力だそうだ。




そして皿うどん。麺がパリパリなうちに、とろみのついた具と一緒に食べる。お別れ会も終焉が近づいてきた。




最後に井口さんが、32年の海外勤務生活で感じられたことを語ってくださった。ドイツ、アメリカ、香港、シンガポール・・・と様々な国で現地スタッフと共に仕事をしてこられたが、コミュニケーションはやはり「ハートトゥハート」に尽きる、そして価値観の違いは埋められないが、理解することはできる、とのこと。

おそらくこれからも趣味のダイビングにゴルフにと、若い仲間を作りながら楽しんでいかれると思う。たまにはシンガポールに遊びにきてくださいね、井口さん! そして佐賀でも飲みましょう!




牡丹のご主人、そしてスタッフのみなさん、これからもお世話になります。


ごちそうさまでした!


牡丹
36 Pekin Street #01-01 Far East Square
TEL: 6536-4404


2012年11月21日水曜日

有名店でも手頃な値段設定 フレンチ肉料理なら Au Petit Salut

シンガポールにあるフレンチの肉料理で頭に浮かぶのが、ダクストンヒルの「ラントレコート」、リバーバレーの「ザ・タバーン」(実際にはスイス料理らしい)、そしてこの「オ・ペティ・サリュ」。料理のバラエティと値ごろ感と全体的なクオリティでいえば、1998年のオープンから15年も人気店の地位を守り続けているオ・ペティ・サリュをおすすめしたい。

かつて同僚とデンプシーに仕事に行ったついでにランチで立ち寄った時の写真が、iPhoneを整理していたらたまたま出てきた。

ここのランチセットは、$36(最近値上げした?)で、かなり多くのチョイスからスターター、メイン、デザートを選べ、最後にコーヒーか紅茶がついてくる。平日の昼だったがいつもながら奥様方やエクスパッツで賑わっていた。風通しの良いテラス席に座る。この店は道から少し離れたところにあるため、テラス席でもざわつかず、のんびりと食事が楽しめる。




まずは歯ごたえがよくもちもちのパン。美味しくて前菜の前に何個も食べてしまった。




友人は本日のスープをオーダー。内容はすっかり忘れてしまったが、パンプキンスープにバジルオイル・・・? 間違っていたらすいません。




私はトマトのチーズ焼き(だと思う)を。

そしてメインには当店自慢の肉料理。




これはウェブに掲載されているランチメニュー表から探し当てられた。
Braised beef stew, celeriac, peas, pearl onions and horseradish froth
ビーフシチューに、セロリルート(セロリの一種の根)、豆、小玉ねぎと泡立てたホースラディッシュ(西洋わさび)ソース。アメリカでもよくステーキなどに出てくるホースラディッシュソースは、お肉と一緒にいただくと、ピリリとしたパンチとさっぱりした後味を与える感じがして、私の好きな組み合わせ。ちなみにホースラディッシュは食欲増進、消化促進効果もあるそう。効能を調べたら、何となく日本の梅干しの効能に似ていた。まさに付け合せの妙味。




次に、外せないステーキ。
Bavette steak, caramelized shallot confit & Pommes frites
Bavette(バヴェット)はそもそもフランス語で「よだれかけ」という意味らしく、牛のハラミの部分を指す。フランスではサーロインの下にある腹肉で、安いビストロ用の肉といったイメージがあるらしい。これにシャロットと、お決まりのフレンチフライが。フランス語でポム・フリットと言うが、ポムはそもそもリンゴを指す。フランスではジャガイモは「大地のリンゴ(ポム・ド・テール)」なのだ。

どれも、柔らかくて美味しかった。 もちもちとしたパンを使ってソースも残さず平らげた。やはり煮込み料理、肉料理はここかな、と思ってしまう。




そしてデザート。 同僚はおそらく本日のデザート(チーズケーキ?)を。




そして、プリン好きの私は、もちろんクレームブリュレを。カチカチと表面をスプーンで割るその一瞬だけ、「アメリ」になったような気分になる(笑。

そして、最近オープンしたマリーナベイファイナンシャルセンター(MBFC)3号棟に、Chez Petit Salutがオープンし、ラッフルズプレイスでも彼らのオーセンティックなフレンチが食べられるようになった(同じ系列だと思っていますが、間違っているかもしれません)

夜ゆっくり食べに行くのは時間的にも金銭的にも制約があるが、いつかは仕事帰りに誰かと行ってみたいと思う。

サリュ(じゃあね)!


ごちそうさまでした!


Au Petit Salut
40C Harding Road
TEL: 6475 1976
http://www.aupetitsalut.com/



2012年11月19日月曜日

米国金融街のバーの雰囲気をサービス料なしで The Bank Bar and Bistro

シンガポール証券取引所から道を挟んだシェントンウェイのオフィスビルの一角にある、その名もザ・バンク・バーアンドビストロ。まだオープンしてから1年経っていないかな、という新しいビストロバーで、夜になると欧米系エクスパッツを中心に賑わっている。

しかし、タイムアウト誌をはじめフードに関して良い評価を聞いたことがない。試しにランチに行ってみた。




ニューヨークやシカゴの金融街のビストロバーを思わせる佇まい。違うのは周囲がやけにトロピカルなこと。




これが噂の平日限定セットランチ。スープ、メイン、デザートかコーヒー・紅茶がついて$29。この店はなんとサービスチャージを取らない。




ウッディ―な内装の店内、テレビからスポーツチャンネルのケーブル放送が流れる。ウエイトレスはボディコンシャスなミニのワンピースのいでたちだ。やはり周りには欧米系のエクスパッツが目立つ。

友人と、2種類のメインコースをそれぞれ選んでみた。まずはしめじの入ったシーフード・ポテトスープ。




感想を言うのが難しいが、可もなく不可もない味。




メインのスパゲティはこんな感じ。大味のアメリカンな味だ。チャンキーな歯ごたえのチキン。シカゴで泊まったホテルに併設されていたダイナーのスパゲティを思い出す。




友人がオーダーしたのがこのサーモン。少しだけ味見した。残念ながら、「茹でましたね」という感じの大味。盛り付けを頑張って欲しい。




友人はコーヒーを、私はデザートをオーダーした。キャロットケーキにくるみなどのナッツが入っている。もう少しナツメグやシナモンを効かせてくれたら・・・と思いつつ、コースのなかでは一番美味しかった。

この店はバーに力を入れていて、フードは二の次なのかもしれない。が、あまりそうも言っていられない。

徒歩5分圏内のキャピタルタワーには雰囲気は良く似ているがフードが質も種類も充実しているオズワルドグループのレストランバー「アマローネ」が、至近距離のマリーナベイファイナンシャルセンター(MBFC)には人気のブルワリーバー「レベル33」がある。そしてつい最近オープンしたMBFC3号棟には老舗レストラングループが新店を続々オープンさせている。

「最優秀ネーミング賞」をあげたいくらい気の利いた店名とお酒、そしてロケーションで持たせるにはやはり限界がある。本来はマンハッタンの金融街の名士たちが集う「21クラブ」のように、美味しいお酒と、美味しい料理、俗に流されない内装とポリシーで頑張って欲しい。そうすればきっと流行り続けるお店になると思う。


この雰囲気でサービスチャージなしは、魅力ではあります。


ごちそうさまでした!


1 Shenton Way
TEL: 6636 2188