2012年11月23日金曜日

九州料理の居酒屋で本帰国直前の重鎮を囲んで 牡丹

佐賀県人会を「葉隠(はがくれ)会」という。葉隠とは、江戸時代中期(1716年ごろ)、佐賀鍋島藩の藩士だった山本常朝(つねとも)が武士としての心得(武士道)をまとめた書物であり、「武士道と云ふは、死ぬ事と見付けたり」というくだりで有名である。

よく誤解されるのだが、葉隠武士道は死を美化しているのではない。いつ死んでも悔いのないような生き方をせよ、また悔いが無ければ死に執着する必要がない、という意味だと私は捉えている。

それを体現されているかのような、葉隠会の「重鎮」・・・というよりは「太陽」の井口さんが、定年退職を機に本帰国されることとなり、佐賀県人が定期的に集まるファーイーストスクエアの九州料理屋「牡丹」でお別れ会を開いた。

牡丹のご主人は佐賀県伊万里市のご出身。九州人垂涎の郷土料理でもてなしてくれるだけなく、出される小鉢が唐子絵柄(唐の時代の子供たちが遊んでいる様子を描いた絵柄)の伊万里焼だったりもする。九州の居酒屋の雰囲気を全体で味わえる店だ。

お通しはおからの和え物。




続いてお刺身。呼子のイカの美味しさを語って盛り上がる。




そして熊本名物の辛子蓮根。ほっこりした蓮根を噛んだ後にツーンと来る辛さがクセになる。




そして当店のご主人から井口さんにお酒のプレゼントが。石川産の純米大吟醸、吉田蔵。ありがたくいただく。




ちなみに井口さんは今月65歳になられたばかり。65歳になった月を持って定年退職である。私たちが良く知っている家電メーカーのシンガポール法人の社長を務められていた。この肌つやの良さは、常に若いダイビング仲間に囲まれているからかな?

では、井口さんお疲れさまでした! カンパーイ!




今後はご自身の故郷の佐賀と奥様の故郷の淡路島の二つの場所で年に半々ずつ暮らす生活をされるそうである。会社生活40年超のうち32年を海外で過ごされただけに、故郷に帰られるのは感慨深いものがおありではないだろうか。




食べるのとしゃべるのに夢中になり、写真を撮るのを忘れてしまった。食べかけのじゃこのサラダ。みんなそれなりにいい歳なので、骨粗しょう症防止にカルシウムの摂取は欠かせない。




そしてもちろんビタミンCの摂取も怠ってはならない。眼を労わるなら人参である。




そして、子供も大人も大好きなだし巻き卵。と思ったら私は食べるのを忘れてしまった。




あれ、揚げ出し豆腐・・・私が注文したはずだが、このあたりになるとお酒も進んで食べたかどうか分からなくなってきた。

ところで、葉隠会の会長で当地で長年会社を経営されている山崎さん(現在ドクターストップにより禁酒中)が、赤ワインを女性に例えたら・・・という興味深い話をしてくださった。「十代の学生はピノ・ノワール、OL一年生はメルロー、結婚適齢期はカベルネ・ソーヴィニョン、美魔女はシラー」だそうだ。で、「僕はカベルネだな」「僕も」と、一体女性のことを言っているのかワインのことを言っているのか分からない会話が飛び交う。ちなみにその時みんなが飲んでいたのは焼酎である。




本当に酒のつまみのオンパレード。




そして、ジャンボなさつま揚げ。 野菜がゴロゴロと入っていて美味しい。




山芋ステーキ。すでに他に何を注文したのか分からなくなってきた。




メニューにはないなすのおひたしを無理を言って作っていただいた。




カキフライ・・・くらいでシメに入る。葉隠会の宴会のシメは、常にちゃんぽんと皿うどんのハーフ&ハーフである。しかし取り分ける気力もないほど飲んでいるため、いつもスタッフに取り分けてもらう。お世話になっています。




九州(北部?)で「冷蔵庫の掃除」メニューといえば大抵ちゃんぽん。しかし、ちゃんぽんという名称はどこから来ているのだろうか。長崎ちゃんぽん「リンガーハット」のウェブサイトによると、福建語で「ご飯を食べる」を意味する「吃飯(シャポン)」がちゃんぽんに変化したという説が有力だそうだ。




そして皿うどん。麺がパリパリなうちに、とろみのついた具と一緒に食べる。お別れ会も終焉が近づいてきた。




最後に井口さんが、32年の海外勤務生活で感じられたことを語ってくださった。ドイツ、アメリカ、香港、シンガポール・・・と様々な国で現地スタッフと共に仕事をしてこられたが、コミュニケーションはやはり「ハートトゥハート」に尽きる、そして価値観の違いは埋められないが、理解することはできる、とのこと。

おそらくこれからも趣味のダイビングにゴルフにと、若い仲間を作りながら楽しんでいかれると思う。たまにはシンガポールに遊びにきてくださいね、井口さん! そして佐賀でも飲みましょう!




牡丹のご主人、そしてスタッフのみなさん、これからもお世話になります。


ごちそうさまでした!


牡丹
36 Pekin Street #01-01 Far East Square
TEL: 6536-4404


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