2012年12月23日日曜日

邸宅レストランでイタリアの伝統的クリスマス料理を学ぶ Alkaff Mansion Ristorante

シンガポールでもこの季節になると、各レストランで趣向を凝らしたクリスマス料理が楽しめる。

先日テロックブランガの邸宅レストラン、アルカフマンションで、イタリアの伝統的クリスマス料理のデモンストレーションを兼ねたランチイベントが開催された。




1920年代にイエメン出身の貿易商アルカフ氏が別荘として建てたこの邸宅は、様々な変遷を経て2011年に正統派イタリアンレストランとして再オープンした。運営するのは、不動産デベロッパーのLHNグループ。この建物自体は政府の管理下にあり、2010年に同社が7年リースをオークションで落札した。LHNグループは政府の遊休物件を新しいコンセプトで再生するのが得意で、飲食店舗では他にスプルースやパルコカフェを運営している。




見渡す限りの広い庭。ここで結婚式を挙げるカップルも多いとか。




こだわりの調度品は全て特注。




1階はこんな感じ。真ん中にあるのは、ハムやチーズの「コールドカットステーション」。




イベントはシャンデリアが美しい2階のダイニングスペースで行われた。




デモンストレーションをしてくれるのは、マルコ・グッチオ料理長。イタリア北部ミラノ出身だが、家族の故郷は南のシチリア島と、長靴のような半島のつま先あたりにあるカラブリア。家族の末っ子として可愛がってくれたお母さんやおばあちゃんから習った南部の料理と、専門的にならった北部の料理、両方が得意というシェフだ。シンガポールではオットーの立ち上げを手伝い、その後ガリバルディで3年間シェフを務めた。味にこだわるLHN飲食事業部門の社長が引き抜いたシェフだ。

世界各地から厳選された食材がクッキングステーションに並べられた。




ロブスターはカナダから到着したばかり。まだ活きている。




太陽の降り注ぐ南イタリアを連想させる柑橘類の数々。




完熟したベリーに思わず手が伸びそうになる・・・。


マルコ料理長が「僕の田舎でも食べるような伝統的なクリスマス料理を紹介するよ」と、3つの料理とデザートが披露された。終了後はランチとして食べられるのが嬉しい。


まずは
Zuppetta di Natale con Scampi, Gamberi, Branzino, Merluzzo e Cozze
スカンピ(アカザエビ)、ロブスター、ムール貝、スズキ、鱈などシーフードが盛りだくさんのスープに、カリッとトーストしたバゲットを添えたものだ。




途中で色んな食材を紹介しながらデモを進めてくれる。イタリア流の魚のおろし方に、「へ~」という声も。




あっという間に出来上がった。




新鮮なイタリア産のトマトとシーフードのスープは、シンプルながらとてもゴージャスに見える一品。こうやってパンを添えて最後の一滴まで食べてもらう。


2品目は白トリュフをふんだんに使ったポルチーニ茸のリゾット。お米には、「お米のキャビア」とも言われるカルナローリ米を。
Risotto ai Funghi Porcini e Tartufo




目の前に白トリュフがごろごろと! こんな機会は滅多にない。参加者みんなで香りを楽しんだ。




白トリュフはイタリアでは9月から12月にかけて収穫されるクリスマス恒例の食材だそうだ。乾燥ポルチーニ茸は椎茸のように水で戻し、その戻し汁も大事にお米に入れる。




 出来上がったリゾットに、これでもかというくらいの白トリュフのスライスを。




優しい味わいのリゾット。しっかりと火が通ったカルナローリ米は気になる芯もなくかといってべたつかず、ちょうどいい柔らかさに仕上がっていた。


「イタリアでは年末にレンズマメを食べれば来年福が来ると言われているんだよ」とマルコ料理長が教えてくれた縁起の良い3品目は、ベーコンとロブスター入りレンズマメの煮込み。
Lenticchie in Umido con Astice e Pancetta Arrostita




まだ活きているロブスターをつかんで、「さあ、まずロブスターの腕を取るよ」(会場の声:キャ~) 「茹でている時に曲がらないように、後ろから串を刺すよ」(会場の声:ギャ~~) 




いつの間にかすっかり美味しく調理されたロブスターと、オーブンでカリカリにグリルされたベーコン。レンズマメ自体は単調な味のため、歯ごたえの違った食材が引き立つ。


最後にデザート。マルサラ酒入りサバイヨンソースをかけたベリー
Zabaione al Marsala e Frutti di Bosco

マルサラ酒を入れ泡立てた卵黄のソース「サバイヨン」をフルーツにかけて、バーナーで焦げ目をつけると。




こんなにオシャレに。卵黄を泡立てるだけだからとても簡単。




会場では食材も販売されて大人気。ポルチーニ茸はあっという間になくなった。




オリーブオイルやトマト、レンズマメも。 すべてイタリア直輸入。レストランの食材として購入したものを分けてくれているので、他ではなかなか手に入らないものばかり。




クリスマスの日は日本人には割と外食というイメージがあるが、欧米では家族が集うお正月のようなもの。おせち料理のように、ちょっとだけ手の込んだ家庭料理もいいかもしれない。


マルコ料理長の田舎のクリスマスの味、美味しくいただきました!


ごちそうさまでした!


Alkaff Mansion Ristorante
10 Telok Blangah Green
TEL: 6510 3068
http://www.alkaff.com.sg/


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