家族そろってここのダイニングエリアのファンだ。
しかし私はホーランズクラブの会員ではない。
あまり知られていないかもしれないが、日本人会の会員だと無料でここの飲食施設が使える。
私も日本人会の会員の友人から教えてもらうまで、まったく知らなかった。
施設内には、朝8時から夜11時まで開いているテラスレストラン「The Terrace」や、週末は午前1時まで開いているレストランバー「Tradewinds Bar」（貿易風！さすがはオランダ・・・）がある。
週末は朝8時過ぎに日本人会に借りていた本を返しに行き、ついでにザ・テラスに寄ることが多い。さすがはオランダというか、このクラブではビールが豊富なほか、オランダ風の朝食やデザートを低価格（しかもサービス料なし）で楽しむことが出来る。
玄関を入ると、現国家元首ベアトリクス女王のポートレイトが。
少しホーランズクラブの紹介をすると、19世紀に在星オランダ人たちが定期的に集い、グラスを傾ける場所として始まったそうだ。当時のオランダ人コミュニティは外国人のなかでも数、影響力ともに高く、このクラブもシンガポール最古（1908年）のインターナショナルクラブとして発足した。ちなみに1908年と言えば、明治41年、タイタニック号沈没の4年前である。
先の大戦では敵同士となってしまったが、オランダは江戸時代の鎖国下において日本と唯一外交が可能だった国であり、それを通じて確立された蘭学が日本の医学や科学技術の進歩に大きなな貢献をしたのはご存じの通りである。奇遇にもシンガポールで日本人会とホーランズクラブは隣同士。インターナショナルクラブとしては唯一、飲食施設の相互利用が可能なのである。
前置きはこれくらいにして、テラスに足を運んでみよう。
ファンが回る涼やかで明るい空間。ディナータイムには美味しいベトナム料理を食べることもできる。
真ん中には巨大なクリスマスツリー。本場では美しいホワイトクリスマスが楽しめるのだろう。
ザ・テラスの朝食メニューは、一般的なブレックファーストセットに加え、オランダ風のソーセージやチーズを使った朝食やデザートも楽しめる。スムージーや搾りたてのジュースも美味しい。そもそもが会員専用レストランなので、価格はリーズナブルときている。
息子は早速ストロベリーのスムージー（$5.42）を。
私はブレックファーストセットについているコーヒーと搾りたてのオレンジジュース。
食事が来るのを待つ間に、テラス内をぶらぶら。
年季は入っているが、よく整備された施設。このゆったり感が好きだ。
残念ながら日本人会の会員ではプールには入れない。ちなみにホーランズクラブの会員（国籍問わず）になるには、一番安いオプションで年会費4,250ドル、デポジット700ドル、月使用料185ドル（家族）である。ちなみに終身会員は8,888ドル。ともかくこの「特権」を一部でも利用できるというのはありがたい。
フルのブレックファーストセット（$10.75）がこれ。お肉はソーセージやベーコンから、卵もスクランブルやオムレツなどから選べ、先ほどのジュースとコーヒー/紅茶がついてくる。ごく一般的なものだが、ホテルのテラス席ではこんなに安く食べられないだろう。
ブレックファーストセットについている、バターをたっぷり練り込んだクロワッサン。アツアツにトーストして持ってきてくれる。
息子が朝食に選んだのがオランダ風パンケーキ（驚異の$2.80）。中身はオプションでバナナやリンゴなどから選べる（驚異の$1.00程度追加のみ）。これはリンゴ入り。
メープルシロップと粉砂糖をたっぷりかけて・・・。薄い生地ともちもちした食感が私も大好きだ。パンケーキにはこれだけでなく、フィンガーサイズの小さなパンケーキもあり、それも可愛くて美味しい。
コーヒーを注文すると必ずついてくるのがこのベルギー産「ロータス」ブランドのカラメルクッキー。甘くてほろ苦く、ブラックコーヒーに合う。
ホーランズクラブでは、 非会員でも参加できる色んなイベントやアクティビティを提供している。定期的に映画と食事を楽しむムービーナイトが評判で、最近では「すきやばし次郎」の小野二郎さんをフィーチャーした「ジロー・ドリームス・オブ・スシ」や、ハビエル・バルデム主演の「ビューティフル」が上映された。どちらも素晴らしい映画だ。
とにかくホーランズクラブの飲食施設は日本人会の会員ならばぜひ使うべき施設である。またホーランズクラブの会員の皆さんも、もっともっと、「茜」や「どんぐり」を使って欲しい。2国間での楽しい「飲みニケーション」に発展すればいいな・・・と密かに思っている。
ごちそうさまでした！
The Terrace
Hollandse Club
22 Camden Park
TEL: 6464 5225 (受付）
http://www.hollandseclub.org.sg/
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