まだティオンバルにヒップなカフェや雑貨屋が集まる前、私はそのすぐ近くのリバーバレーの端っこに住んでいた。その時のティオンバルと言えば、ウェットマーケット、1930年代に立てられた古いアパート群(ティオンバルエステート)、ローカル向けモールのティオンバルプラザといった垢抜けないイメージがあった。数年前リバーバレーのコンドを退去する際にティオンバルエステートの一角に住むことを考えていたのだが(当時はまだ家賃も安かった)、結局アッパーブキティマに引っ越してしまった。今考えたらちょっと惜しかったかなという気もする。
そんなティオンバルが様変わりをし始めたのはほんの数年前。2005年にインディーズブックストアの「Books Actually」がオープンしたのを皮切りに、2年ほど前に、エステ経営大手Spa Esprit系の「40 Hands」、「Open Door Policy」、「Tiong Bahru Bakery」が、そして去年は和食の「Ikyu」がオープンした。最近はついにあの「P.S. Café」もテイクアウト店舗(下写真)を出している。
シンガポールで代官山に匹敵する場所と言えば、雑貨部門ではアラブストリートの「ハジレーン」になるだろうが、今やカフェ部門では「ティオンバル」というほどの成長ぶりだ。これにはSpa Espritの3店舗出店がかなり貢献している。現在では彼らの店と同じくらいヒップな店たちがその波に乗り次々と進出しているという状況だ。
Flock Café(フロック・カフェ)は、ティオンバル駅から徒歩5~6分、Books Actually、Open Door Policy、40 Handsが立ち並ぶヨンシアックストリートの並びに昨年10月オープンした。
このエリアはちょっと変わった形をしている。低層の住宅群を前方後円墳のような形でぐるっと囲んだ輪の側面がヨンシアックストリート、フロック・カフェがあるモーガンテラスはちょうど半円の部分から先の道、その先がガンチュアンストリート、それに蓋をする直線の道がチャイヤンストリートである。中にある低層の住宅群には、かつての表参道の同潤会アパートのように、様々なショップが入っている。もちろん住んでいる人もいる。
土砂降りの雨のなか、知人に会うために私は別の店で待っていたのだが、知人が「すでにこの店で待っている」と言うので、チェッと思いつつ(笑)その店に向かった。こちらは雨が上がった後の写真。
オープンしたばかりだったのでまだ聞いた事のないカフェだった。
店の外にはいくつかのテラス席があり・・・。
こちらは「半露天」というか、玄関の広い軒先を利用したスペース。ここならこんな日でも雨音と涼しい風を楽しめる。
さて知人がいる店の中に。北欧風の雰囲気と新しいお店ならではの清潔感が漂う。
お客さんの写真をポラロイドで撮ってここに飾っていく「ウォール・オブ・メモリーズ」。さっきフェイスブックを見たら、この時よりかなり多くの写真が飾られていた。
オーダーはカウンターで。メニューは全て2枚の黒板に書かれている。ホットサンドウィッチがここのスペシャリティ。
2枚目の黒板には終日オーダーできるブレックファーストセットとサラダ、ティオンバルだけにバラエティあふれるイタリアンコーヒー各種、そしてその他のドリンクが。良く見ると、え・・・? アルコールがない! オーナーのエディスさんに聞いたら、「まだアルコール販売のライセンスを取ってないのよ~」と言われた。当分は「純喫茶」スタイルで店を運営し、ある程度落ち着いたところでライセンスを取るそうだ。
早速当店自慢のサンドイッチをオーダー。
豚のほほ肉とグリュイエールチーズのホットサンド。$11.9なり。
チーズがとろ~り。ほほ肉のほど良い味付けにマッチしている。
そしてカプチーノを。どんなアートが出てくるのかな、と思いながら待つのが楽しい。
答えは「ハート」でした~(*^_^*)
当店が扱っているコーヒー豆は、イタリアで創業100年以上の老舗、コーヒーを飲めなかった人も虜にするという「魔法のコーヒー」で知られるカフェ・カリアーリ製・・・。
しかし今フェイスブックを確認したら、どうやら地元のコーヒー卸業者リバティコーヒーに鞍替えしたようだ。ここのバリスタによる指導も受けているようで、もしかしたらもっと美味しくなっているかもしれない。オープン直後なのだから、今色々試してみることも大事だ。
何だかケーキが美味しそうにディスプレイされていたので、キャロットケーキをオーダーしてみた。
中には木の実やドライフルーツ、ナツメグなどの香辛料が入っている。ちょうどクリスマス前に訪れたので、屋外の景色に目隠しをすれば、フィンランドやノルウェーの冬のカフェといった雰囲気だ。(かく言う私もその時はTシャツ姿だったが・・・)
おさえた甘さとドライフルーツの触感、スパイスの風味が私好み。これだったらもう1スライス食べられそうだ。
オーナーのエディスさんは、金融業界を脱サラ(女性の場合は一体何というんだろう・・・?)し、このカフェをオープンした。以前ご紹介したBitters & Love同様、最近キャリアウーマン(というのも古い言葉だが)が仕事を辞めて飲食業界にチャレンジする事例が増えている。会社である程度の地位を築き、リスクも知った上での転職なのだから、「頑張って!」と全面的に応援したい。お酒のライセンスが取れたら、ワインテイスティングのイベントをやりたいね、と話している。もちろん、この店のスペシャリティはコーヒーなのだが(笑。
これからもティオンバルの「前方後円墳」エリア近辺にこんなカフェが増えていくはずだが、いたずらな家賃高騰を招かず、これからも独特な世界観を持つオーナーたちが楽しくお店を運営していけるような場所であってほしい(人気ブックストア「Books Actually」でさえ最近家賃の保証金のファンドレイズをせざるを得なくなった)。それがひいてはティオンバルというユニークなエリアの価値向上にもつながるはずだ。
ごちそうさまでした!
Flock Café
78 Moh Guan Terrace #01-25 Tiong Bahru Estate
https://www.facebook.com/flocksg
そんなティオンバルが様変わりをし始めたのはほんの数年前。2005年にインディーズブックストアの「Books Actually」がオープンしたのを皮切りに、2年ほど前に、エステ経営大手Spa Esprit系の「40 Hands」、「Open Door Policy」、「Tiong Bahru Bakery」が、そして去年は和食の「Ikyu」がオープンした。最近はついにあの「P.S. Café」もテイクアウト店舗(下写真)を出している。
シンガポールで代官山に匹敵する場所と言えば、雑貨部門ではアラブストリートの「ハジレーン」になるだろうが、今やカフェ部門では「ティオンバル」というほどの成長ぶりだ。これにはSpa Espritの3店舗出店がかなり貢献している。現在では彼らの店と同じくらいヒップな店たちがその波に乗り次々と進出しているという状況だ。
Flock Café(フロック・カフェ)は、ティオンバル駅から徒歩5~6分、Books Actually、Open Door Policy、40 Handsが立ち並ぶヨンシアックストリートの並びに昨年10月オープンした。
このエリアはちょっと変わった形をしている。低層の住宅群を前方後円墳のような形でぐるっと囲んだ輪の側面がヨンシアックストリート、フロック・カフェがあるモーガンテラスはちょうど半円の部分から先の道、その先がガンチュアンストリート、それに蓋をする直線の道がチャイヤンストリートである。中にある低層の住宅群には、かつての表参道の同潤会アパートのように、様々なショップが入っている。もちろん住んでいる人もいる。
(C) 2013 Streetdirectory.com
土砂降りの雨のなか、知人に会うために私は別の店で待っていたのだが、知人が「すでにこの店で待っている」と言うので、チェッと思いつつ(笑)その店に向かった。こちらは雨が上がった後の写真。
オープンしたばかりだったのでまだ聞いた事のないカフェだった。
店の外にはいくつかのテラス席があり・・・。
こちらは「半露天」というか、玄関の広い軒先を利用したスペース。ここならこんな日でも雨音と涼しい風を楽しめる。
さて知人がいる店の中に。北欧風の雰囲気と新しいお店ならではの清潔感が漂う。
お客さんの写真をポラロイドで撮ってここに飾っていく「ウォール・オブ・メモリーズ」。さっきフェイスブックを見たら、この時よりかなり多くの写真が飾られていた。
オーダーはカウンターで。メニューは全て2枚の黒板に書かれている。ホットサンドウィッチがここのスペシャリティ。
2枚目の黒板には終日オーダーできるブレックファーストセットとサラダ、ティオンバルだけにバラエティあふれるイタリアンコーヒー各種、そしてその他のドリンクが。良く見ると、え・・・? アルコールがない! オーナーのエディスさんに聞いたら、「まだアルコール販売のライセンスを取ってないのよ~」と言われた。当分は「純喫茶」スタイルで店を運営し、ある程度落ち着いたところでライセンスを取るそうだ。
早速当店自慢のサンドイッチをオーダー。
豚のほほ肉とグリュイエールチーズのホットサンド。$11.9なり。
チーズがとろ~り。ほほ肉のほど良い味付けにマッチしている。
そしてカプチーノを。どんなアートが出てくるのかな、と思いながら待つのが楽しい。
答えは「ハート」でした~(*^_^*)
当店が扱っているコーヒー豆は、イタリアで創業100年以上の老舗、コーヒーを飲めなかった人も虜にするという「魔法のコーヒー」で知られるカフェ・カリアーリ製・・・。
しかし今フェイスブックを確認したら、どうやら地元のコーヒー卸業者リバティコーヒーに鞍替えしたようだ。ここのバリスタによる指導も受けているようで、もしかしたらもっと美味しくなっているかもしれない。オープン直後なのだから、今色々試してみることも大事だ。
何だかケーキが美味しそうにディスプレイされていたので、キャロットケーキをオーダーしてみた。
中には木の実やドライフルーツ、ナツメグなどの香辛料が入っている。ちょうどクリスマス前に訪れたので、屋外の景色に目隠しをすれば、フィンランドやノルウェーの冬のカフェといった雰囲気だ。(かく言う私もその時はTシャツ姿だったが・・・)
おさえた甘さとドライフルーツの触感、スパイスの風味が私好み。これだったらもう1スライス食べられそうだ。
オーナーのエディスさんは、金融業界を脱サラ(女性の場合は一体何というんだろう・・・?)し、このカフェをオープンした。以前ご紹介したBitters & Love同様、最近キャリアウーマン(というのも古い言葉だが)が仕事を辞めて飲食業界にチャレンジする事例が増えている。会社である程度の地位を築き、リスクも知った上での転職なのだから、「頑張って!」と全面的に応援したい。お酒のライセンスが取れたら、ワインテイスティングのイベントをやりたいね、と話している。もちろん、この店のスペシャリティはコーヒーなのだが(笑。
これからもティオンバルの「前方後円墳」エリア近辺にこんなカフェが増えていくはずだが、いたずらな家賃高騰を招かず、これからも独特な世界観を持つオーナーたちが楽しくお店を運営していけるような場所であってほしい(人気ブックストア「Books Actually」でさえ最近家賃の保証金のファンドレイズをせざるを得なくなった)。それがひいてはティオンバルというユニークなエリアの価値向上にもつながるはずだ。
ごちそうさまでした!
Flock Café
78 Moh Guan Terrace #01-25 Tiong Bahru Estate
https://www.facebook.com/flocksg
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