シンガポールの老舗コピティアムといえばキリニー・コピティアム。
サマセット駅の近く、オーチャードロードとリバーバレーロードを結ぶキリニーロードに1919年から続いている小さなコーヒーショップだ。
この店がオープンした1919年(大正8年)は、第一次世界大戦の戦後処理条約「ベルサイユ条約」が締結された年でもある。シンガポールではちょうどその頃、戦後の好景気に乗ってゴムやスズの生産で財をなす華僑たちが増えていた。この店(当時は単なる「コピティアム」という店名)は、海南島スタイルの炭焼きトーストと温かい飲み物を提供し、華僑やマレー人たちの評判を得た。
現在は国内に22カ所、マレーシアに10カ所、インドネシアに17カ所、オーストラリアと香港に各1カ所の店舗を展開する一大チェーンなのだが、キリニーロードの本店はそんな凄さなど全く感じさせないのんびりとした雰囲気が漂っている。
ここではカヤトーストではなく、フレンチトーストを食べて欲しい。戦前から当店で働いていた伝説のシェフ、アーゴンさんのフレンチトーストを食べた地元の有名歌手がその味を絶賛し、この店が多くの人たちに注目されることになったからだ。1993年に常連客だったウォーン氏が当店を買収した時、アーゴンさんのカヤジャムやフレンチトーストのレシピも忠実に受け継がれた。
では早速注文するとしよう。本店では注文カウンターと精算カウンターが別になっている。
まずは店に入って一番奥左側の、「Order Here」というカウンターで注文する。混んでいる時にはスタッフからテーブル番号の指定をされる。注文後はその隣のカウンターでお金を払う。精算を済ませたら、テーブルで料理が来るのを待つ。
そもそもはトーストと飲み物が中心の店だったのだが、今では色んなローカルフードやデザートも揃っている。壁にはメニューの他に色んな但し書きや小ネタを書いた紙が貼ってある。小ネタはそんなに面白くないのがまた微笑ましい(笑。
まずは私の大好きなミルクティ。あまりかき混ぜず十分にほろ苦さを味わってから、最後に沈殿した甘いコンデンスミルクを楽しむ。こぼれているのは御愛嬌。
そして温泉卵。別の店で、煮立った熱湯を入れたマグカップに入れて7分・・・と聞いたことがある。どの店もかならず2個イチである。
割入れるとこんな感じ。
これには醤油ではなく、ちょっと甘くてどろっとしている方のソースをかける。
混ぜ混ぜした後はそのまま食べるもよし、ローカルスタイルでパンを浸して食べるもよし。このちょっと焦げたカラメルの味がするソースとの相性を楽しむ。
そして、待ちに待ったフレンチトースト。トースト自体甘くなく、カヤジャムとバターをつけて味を調節できるのがいい。卵とミルクとトーストのこの素朴な味が何とも癖になる。
さて、コピティアムで飲み物を注文する時、ローカルならでは専門用語があるのはご存じだろう。ローカルブロガーのダネシュさんがご自身のブログ(www.daneshd.com)で注文の仕方についてまとめた表を掲載されていたので、承諾を得て転載したいと思う。
まずはマレーシア出身の友人に意味や発音を聞きながら、福建語などに由来する単語をおさらいしてみた。
Gau(ガウ): 強い(エスプレッソ)
Kosong(コソン): 砂糖・ミルクなし(マレー語で「何も入っていない」という意味)
Siew Dai(シューダイ): 甘さ控えめ
Peng(ペン): アイス
Gah Dai(ガーダイ): コンデンスミルク多め
Po(ポー): 薄め(水・お湯で多めに薄める)
C (シー): コンデンスミルクの代わりに濃縮ミルク入り(砂糖なし)
O(オー): 砂糖入りブラック
これを踏まえたうえで、コピのメニューは以下のようになる。脳みそがウニになりそうなヽ(゚◇。)ノリストだが、あくまで参考である。ちなみにコピをテ(紅茶)に入れ替えれば紅茶バージョンになる。
Kopi-O: 砂糖入りミルク無しコーヒー
Kopi: コンデンスミルク入りコーヒー
Kopi C: 濃縮ミルク入りコーヒー(甘くない)
Kopi Kosong: ブラック(砂糖・ミルクなし)
Kopi Gah Dai: 多めのコンデンスミルク入りコーヒー
Kopi Siew Dai: 多めのコンデンスミルク入り・甘さ控えめコーヒー
Kopi O Siew Dai: 甘さ控えめミルク無しコーヒー
Kopi Po: コンデンスミルク入りコーヒー・薄め
Kopi O Po: 砂糖入りコーヒー・薄め
Kopi Gau: コンデンスミルク入りコーヒー・濃いめ
Kopi O Gau: 砂糖入りミルク無しコーヒー・濃いめ
Kopi Peng: コンデンスミルク入りコーヒー・アイスで
Kopi Gau Peng: コンデンスミルク入りコーヒー・コーヒー・濃いめ・アイスで
Kopi O Gau Peng: 砂糖入りミルク無しコーヒー・濃いめ・アイスで
Kopi Kosong Peng: ブラック(砂糖・ミルクなし)・アイスで
Kopi Gau Kosong Peng: ブラック(砂糖・ミルクなし)・濃いめ・アイスで
さらにマレーカフェに行くと、「Teh Halia(テ・ハリア)」(ジンジャーティ)や、「Teh Cino(テ・チノ)」(ご当地カプチーノ)というものもあるらしく、ぬるめを指す「Pua Sio(プア・シオ)」という言葉もあるそうだ。
基本的には、
① コピは甘いミルクコーヒー
② コピシーは甘くないミルクコーヒー
③ コピオーは甘いブラックコーヒー
④ コピコソンは完全ブラックコーヒー
⑤ アイスが欲しければ最後にペンをつける
くらいを覚えておけばOKだ。
次回はアンティやアンクルに「コピガウコソンペン」を注文してみたいと思う。伝わるかな・・・?
シンガポール伝統の味、
ごちそうさまでした!
Killliney Kopitiam
67 Killiney Road
TEL: 6734 9648 / 6734 3910
http://www.killiney-kopitiam.com
サマセット駅の近く、オーチャードロードとリバーバレーロードを結ぶキリニーロードに1919年から続いている小さなコーヒーショップだ。
この店がオープンした1919年(大正8年)は、第一次世界大戦の戦後処理条約「ベルサイユ条約」が締結された年でもある。シンガポールではちょうどその頃、戦後の好景気に乗ってゴムやスズの生産で財をなす華僑たちが増えていた。この店(当時は単なる「コピティアム」という店名)は、海南島スタイルの炭焼きトーストと温かい飲み物を提供し、華僑やマレー人たちの評判を得た。
現在は国内に22カ所、マレーシアに10カ所、インドネシアに17カ所、オーストラリアと香港に各1カ所の店舗を展開する一大チェーンなのだが、キリニーロードの本店はそんな凄さなど全く感じさせないのんびりとした雰囲気が漂っている。
ここではカヤトーストではなく、フレンチトーストを食べて欲しい。戦前から当店で働いていた伝説のシェフ、アーゴンさんのフレンチトーストを食べた地元の有名歌手がその味を絶賛し、この店が多くの人たちに注目されることになったからだ。1993年に常連客だったウォーン氏が当店を買収した時、アーゴンさんのカヤジャムやフレンチトーストのレシピも忠実に受け継がれた。
では早速注文するとしよう。本店では注文カウンターと精算カウンターが別になっている。
まずは店に入って一番奥左側の、「Order Here」というカウンターで注文する。混んでいる時にはスタッフからテーブル番号の指定をされる。注文後はその隣のカウンターでお金を払う。精算を済ませたら、テーブルで料理が来るのを待つ。
そもそもはトーストと飲み物が中心の店だったのだが、今では色んなローカルフードやデザートも揃っている。壁にはメニューの他に色んな但し書きや小ネタを書いた紙が貼ってある。小ネタはそんなに面白くないのがまた微笑ましい(笑。
まずは私の大好きなミルクティ。あまりかき混ぜず十分にほろ苦さを味わってから、最後に沈殿した甘いコンデンスミルクを楽しむ。こぼれているのは御愛嬌。
そして温泉卵。別の店で、煮立った熱湯を入れたマグカップに入れて7分・・・と聞いたことがある。どの店もかならず2個イチである。
割入れるとこんな感じ。
これには醤油ではなく、ちょっと甘くてどろっとしている方のソースをかける。
混ぜ混ぜした後はそのまま食べるもよし、ローカルスタイルでパンを浸して食べるもよし。このちょっと焦げたカラメルの味がするソースとの相性を楽しむ。
そして、待ちに待ったフレンチトースト。トースト自体甘くなく、カヤジャムとバターをつけて味を調節できるのがいい。卵とミルクとトーストのこの素朴な味が何とも癖になる。
さて、コピティアムで飲み物を注文する時、ローカルならでは専門用語があるのはご存じだろう。ローカルブロガーのダネシュさんがご自身のブログ(www.daneshd.com)で注文の仕方についてまとめた表を掲載されていたので、承諾を得て転載したいと思う。
まずはマレーシア出身の友人に意味や発音を聞きながら、福建語などに由来する単語をおさらいしてみた。
Gau(ガウ): 強い(エスプレッソ)
Kosong(コソン): 砂糖・ミルクなし(マレー語で「何も入っていない」という意味)
Siew Dai(シューダイ): 甘さ控えめ
Peng(ペン): アイス
Gah Dai(ガーダイ): コンデンスミルク多め
Po(ポー): 薄め(水・お湯で多めに薄める)
C (シー): コンデンスミルクの代わりに濃縮ミルク入り(砂糖なし)
O(オー): 砂糖入りブラック
これを踏まえたうえで、コピのメニューは以下のようになる。脳みそがウニになりそうなヽ(゚◇。)ノリストだが、あくまで参考である。ちなみにコピをテ(紅茶)に入れ替えれば紅茶バージョンになる。
Kopi-O: 砂糖入りミルク無しコーヒー
Kopi: コンデンスミルク入りコーヒー
Kopi C: 濃縮ミルク入りコーヒー(甘くない)
Kopi Kosong: ブラック(砂糖・ミルクなし)
Kopi Gah Dai: 多めのコンデンスミルク入りコーヒー
Kopi Siew Dai: 多めのコンデンスミルク入り・甘さ控えめコーヒー
Kopi O Siew Dai: 甘さ控えめミルク無しコーヒー
Kopi Po: コンデンスミルク入りコーヒー・薄め
Kopi O Po: 砂糖入りコーヒー・薄め
Kopi Gau: コンデンスミルク入りコーヒー・濃いめ
Kopi O Gau: 砂糖入りミルク無しコーヒー・濃いめ
Kopi Peng: コンデンスミルク入りコーヒー・アイスで
Kopi Gau Peng: コンデンスミルク入りコーヒー・コーヒー・濃いめ・アイスで
Kopi O Gau Peng: 砂糖入りミルク無しコーヒー・濃いめ・アイスで
Kopi Kosong Peng: ブラック(砂糖・ミルクなし)・アイスで
Kopi Gau Kosong Peng: ブラック(砂糖・ミルクなし)・濃いめ・アイスで
さらにマレーカフェに行くと、「Teh Halia(テ・ハリア)」(ジンジャーティ)や、「Teh Cino(テ・チノ)」(ご当地カプチーノ)というものもあるらしく、ぬるめを指す「Pua Sio(プア・シオ)」という言葉もあるそうだ。
基本的には、
① コピは甘いミルクコーヒー
② コピシーは甘くないミルクコーヒー
③ コピオーは甘いブラックコーヒー
④ コピコソンは完全ブラックコーヒー
⑤ アイスが欲しければ最後にペンをつける
くらいを覚えておけばOKだ。
次回はアンティやアンクルに「コピガウコソンペン」を注文してみたいと思う。伝わるかな・・・?
シンガポール伝統の味、
ごちそうさまでした!
Killliney Kopitiam
67 Killiney Road
TEL: 6734 9648 / 6734 3910
http://www.killiney-kopitiam.com
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