雲は、私にとってシンガポールで最も思い入れの深い店である。
それには色んな理由がある。
タンジョンパガーという場所で、オフィス街とは逆側のしかも新しいショッピングセンター内という難ありのロケーションに位置しながら、シンガポールの和食好きなら誰もが知る有名店に成長したこと、ピカイチに美味しい和食とお寿司を「日本価格に換算すればかなり手軽な価格で」食べられること、そしてスタッフの温かいもてなしと広橋料理長のお人柄。広告効果だろうとおっしゃる方もいるかもしれないが、その人気が一過性ではないことは、雲の実力の表れである。
個人的にお付き合いさせていただいたり、仕事上でコラボレーションさせていただいたという経緯もあるが、それを抜きにしても大切にしたい店であり、事実、大切な人との大切な食事はいつも雲でと決めている。
10月の最終日、私はシンガポール生活の一つの区切りとなる日を迎えた。同僚たちは自分の懐事情に関係なく、その日を雲で祝う準備をしてくれた。そして当日、雲の個室には何と13人が! 会社のほとんどのスタッフが出席してくれた。
雲は現在、広橋料理長と野田副料理長の2人体制で切り盛りされている。大阪出身の広橋さん、東京出身の野田さんというコンビネーションとなり、雲独特の世界に新しい感性と深みが加わった。そしてこの夜は、野田さんが秋の味覚いっぱいの献立を担当してくれることになった。
縞鯵 糸瓜 鰹出汁のスープで
造り 鯛 鮪 カンパチ
焼物 秋鮭塩焼き
焼物 USリブアイ ガーリックソース
小鉢 柿なます
炊き合わせ 和牛スネ肉の治部煮
食事 茸ご飯
デザート 南瓜アイス
和のデザート 松風 栗時雨
「おまかせ」という言葉がシンガポールでもバズワードのようにもてはやされているが、おまかせは真の意味ではおまかせではない。私が息子に「晩御飯何がいい?」と聞くと、大抵「何でもいい」という言葉が返ってくる。しかし実際つくってみると、「これじゃない~」と言われる。家族でもこれだから、他人だともう手さぐりの状態である。しかし私は雲に限ってはすべてを委ねられるし、その期待は今のところほぼ裏切られたことがない。野球の好バッテリーのように、その時間と空間と体験のキャッチボールを心行くまで楽しめる。
ただこの夜は、同僚たちとの笑いと親父ギャグの方のキャッチボールが過ぎて、店にはかなり迷惑をかけたようだ。がしかし、本当に夢のような時間を堪能した。ジェネラルマネージャーのフェビアンさんには美味しいビールやワインもいただいた。
その後同僚たちと2次会に繰り出し、野田さんにも無理を言って仕事の後に参加していただいた。こんなにトラディショナルな日本料理をつくられる方だが、私服姿でお会いすると今どきのジュノンボーイ(例えが古い?)のようである。世代を超えてみんなでマッコリを飲みつつ、午前2時半まで楽しい夜を過ごした。
野田さん、フェビアンさん、スタッフの皆さん、そして同僚のみんな、ありがとうございました。
思い出に残る素晴らしい夜でした。
ごちそうさまでした!
Kumo Japanese Kaiseki Restaurant
12 Gopeng St. #01-58 Icon Village
TEL: 6225-8433
http://www.kumokaiseki.com.sg
それには色んな理由がある。
タンジョンパガーという場所で、オフィス街とは逆側のしかも新しいショッピングセンター内という難ありのロケーションに位置しながら、シンガポールの和食好きなら誰もが知る有名店に成長したこと、ピカイチに美味しい和食とお寿司を「日本価格に換算すればかなり手軽な価格で」食べられること、そしてスタッフの温かいもてなしと広橋料理長のお人柄。広告効果だろうとおっしゃる方もいるかもしれないが、その人気が一過性ではないことは、雲の実力の表れである。
個人的にお付き合いさせていただいたり、仕事上でコラボレーションさせていただいたという経緯もあるが、それを抜きにしても大切にしたい店であり、事実、大切な人との大切な食事はいつも雲でと決めている。
10月の最終日、私はシンガポール生活の一つの区切りとなる日を迎えた。同僚たちは自分の懐事情に関係なく、その日を雲で祝う準備をしてくれた。そして当日、雲の個室には何と13人が! 会社のほとんどのスタッフが出席してくれた。
雲は現在、広橋料理長と野田副料理長の2人体制で切り盛りされている。大阪出身の広橋さん、東京出身の野田さんというコンビネーションとなり、雲独特の世界に新しい感性と深みが加わった。そしてこの夜は、野田さんが秋の味覚いっぱいの献立を担当してくれることになった。
焼き茄子ゼリー 雲丹添え
縞鯵 糸瓜 鰹出汁のスープで
造り 鯛 鮪 カンパチ
焼物 秋鮭塩焼き
焼物 USリブアイ ガーリックソース
炊き合わせ 和牛スネ肉の治部煮
食事 茸ご飯
デザート 南瓜アイス
和のデザート 松風 栗時雨
「おまかせ」という言葉がシンガポールでもバズワードのようにもてはやされているが、おまかせは真の意味ではおまかせではない。私が息子に「晩御飯何がいい?」と聞くと、大抵「何でもいい」という言葉が返ってくる。しかし実際つくってみると、「これじゃない~」と言われる。家族でもこれだから、他人だともう手さぐりの状態である。しかし私は雲に限ってはすべてを委ねられるし、その期待は今のところほぼ裏切られたことがない。野球の好バッテリーのように、その時間と空間と体験のキャッチボールを心行くまで楽しめる。
ただこの夜は、同僚たちとの笑いと親父ギャグの方のキャッチボールが過ぎて、店にはかなり迷惑をかけたようだ。がしかし、本当に夢のような時間を堪能した。ジェネラルマネージャーのフェビアンさんには美味しいビールやワインもいただいた。
その後同僚たちと2次会に繰り出し、野田さんにも無理を言って仕事の後に参加していただいた。こんなにトラディショナルな日本料理をつくられる方だが、私服姿でお会いすると今どきのジュノンボーイ(例えが古い?)のようである。世代を超えてみんなでマッコリを飲みつつ、午前2時半まで楽しい夜を過ごした。
野田さん、フェビアンさん、スタッフの皆さん、そして同僚のみんな、ありがとうございました。
思い出に残る素晴らしい夜でした。
ごちそうさまでした!
Kumo Japanese Kaiseki Restaurant
12 Gopeng St. #01-58 Icon Village
TEL: 6225-8433
http://www.kumokaiseki.com.sg
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