2012年12月31日月曜日

つくねも人生も一期一会 つくね一期 

2012年のブログを締めくくるのは、創作つくねで有名なリバーバレーの「一期」。




この店には窓が無い。外を囲む重厚な壁と、「つくね 一期」という看板が頭上にかかっているだけだ。

近所に住んでいた頃、看板が無性に気になって息子と恐る恐る入り、「ザ・居酒屋」的な店内に良い意味で拍子抜けした思い出がある(つくねを出す高級会員制クラブだったらどうしようと思っていた)。まさに勇気を出して大正解、一期一会に感謝。

さらに一期一会なのが、やはりツイッターで私の挙動をこの数年間見守ってくれた(笑)、シンガポール日本人コミュニティの大御所ディープさん、すーさんの送別会で幹事を務めていただいたdasさんと、年末にこの店で初めてオフ会をする流れになったということだ。

実はその数日前にすーさんの送別会でお二人に初対面していたのだが、私はディープさんが来ていることを全く知らなかった。後で何人かに「ディープさんいらっしゃってましたよ」と言われ、「え!ウソ~」、となり、当日一期でお会いして、さらに「え!ウソ~」となった(笑。

ディープさんとdasさんの後姿をぼんやりとご紹介。




私はこの店が大好きなのだが、その理由は、日本らしい仕事の細やかさだ。例えばこれ。こんなに気を使った爪楊枝のプレゼンテーションは、日本でもなかなかお目にかかれない。




お二人にオーダーを任されたので、適当に注文していく。まずはパリパリの鶏皮が入ったシーザーサラダ。




そして、当店の名物、月見つくねを。




少し甘目のタレののった歯ごたえ良いつくねを、この半熟たまごにたっぷりとつけて食べる。これを注文しないと、一期に来た気がしない。




お好み焼き風つくねも必ず注文する一品だ。




 つくねに梅としそがのった梅しそつくねはビールが進んだ後でもさっぱりといただける。




そしてマストオーダーの銀杏。良い感じに塩が効いている。




女性ゆえ、大豆イソフラボンの適度な摂取のために、揚げ出し豆腐を。




お漬物も種類が豊富で嬉しい。このカリカリ、ポリポリが止まらない。




シメは鶏スープで。




今回はみんなで最初から最後までビールをいただいたが、次はボトルで焼酎をいただきたい。




トイレに行く際に必ず通り過ぎる当店の食器のコレクションはつい立ち止まって見てしまう。




オフ会のお二人とはほぼ初めて会ったのに、ツイッターでお互いの近況を共有していただけに、まるで旧友と友情を温めるような楽しい夜になった。

来年もきっと色んな出会いがあると思うが、これまでに出会った方々との一期一会も大事にしていきたい、そんな思いを新たにした夜だった。

ディープさん、dasさん、楽しい夜をありがとうございました。


ごちそうさまでした!


つくね一期
399 River Valley Road
TEL: 67361340


来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

2012年12月29日土曜日

【1月限定10%OFF】自分だけのカクテルが飲めるノースキャナルの隠れ家バー Bitters & Love

懇意にしていたあるレストランの広報担当者から、転職のお知らせとともに彼女が広報を務める新しいバーのグランドオープニングの招待を受けた。

MRTクラークキー駅からノースキャナル(ボートキー側)を歩いて数分のところにある。「Shoebox Canteen」というレストラン(2013年1月オープン予定)が目印。スペースを共有するこの店の入り口から店内を通り、真ん中の仕切りを抜けると当店にたどり着く。知る人ぞ知るようなロケーションで、隠れ家的に使ってもらおうというのが狙いだ。




オーナーはバー業界で20年のキャリアを持つディンハサン氏と、まったく違う業界でのキャリアを辞しこの業界に飛び込んだビバリーさん。

店内にはバーカウンターにテーブル席、その後ろには迫力ある一枚板のテーブルが鎮座するスタンディングエリアがある。




そしてその脇には親密な時を過ごすのに最適なテーブル席がある。ここは日が昇っている間は天窓から気持ち良い日光が降り注ぐ。




この店の特長は、ビスポーク(特注)スタイルのカクテルバーであること。




ベースとのお酒と自分の好みを伝えると、バーテンダーたちがそれに合ったカクテルを作ってくれる。カクテルは$17から$22程度。もちろんビールやワインもある。

「ジンベースのさっぱりしたカクテル」をオーダーし、バーカウンターを見回すと・・・。




カクテルに使う果物や野菜がオシャレにプレゼンテーションされている。




ピカピカの新しい道具たち。使われるのを今か今かと待っているかのようだ。




ミントとコリアンダーが入ったカクテルがやってきた。私がゲストとしては一番乗りだったため、このバーで出される正真正銘の最初の一杯。挨拶代りにビジネスカードがリボンで留められている。




プレゼンテーションにも味にもこだわったカクテル。ディンハサン氏がバーテンダーにはベテランを集めたと言っていた。




この店ではタパスやスナック($7~)も出している。が、あくまで軽食なので食事の前後に立ち寄るのが良いと思う。これは"Love" Chips 大ぶりのフライドポテトに、ニンニクの効いたアイオリソースと、燻製唐辛子を使った香辛料「チポトレ」が。カクテル前のビールに良さそうだ。




Panko Prawn Skewers パセリとパン粉を衣につけたエビに柚子のディップが添えられている。




B&L Sandwichは、スペインの生ハム「ハモン」、サンドライトマト、モッツアレラチーズが入っている。




サンドウィッチの後ろにあるカクテルが、今回の2杯目。ウイスキーベースで飲みやすいカクテルを作ってもらった。




このカクテルには泡立てた卵白が入っていたのだが、この時のたまごの殻がこんな感じで演出に使われている。女の子ならここで「キャ~、何これ~、カワイイ~」となる(笑。

今回広報担当のフィオナさんから、このブログの読者の皆さんに、2013年1月限定で全てのドリンクを10%オフにしていただくことになった。スタッフには、「Kiyomi's reader」と言っていただくか、スマートフォンを使っている方にはこのブログの一番最後の部分を見せれば分かる形にしている(ただしこれに関する一切の責任は負えませんのでご了承ください)。ちなみに当店は全ての価格が「ネットプライス」(税・サービス料込)である。

金・土は夜2時まで開いている(日休)ので、クラークキーやボートキーで食事をし、ゆっくりグラスを傾けるのにちょうどいい場所。隠れ家的な雰囲気もいい。今度は気の合った少人数の仲間たちと訪れてみようと思う。


ごちそうさまでした!


Bitters & Love
36 North Canal Road
TEL: 6438 1836
https://www.facebook.com/BittersandLove



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Dear staff at Bitters & Love,
Please provide my blog readers with 10% discount all drinks (all night) during the month of January 2013, which was kindly offered by Ms. Fiona Fernandez.  Thank you!
Kiyomi @ eatinganddrinkinginsg

2012年12月23日日曜日

邸宅レストランでイタリアの伝統的クリスマス料理を学ぶ Alkaff Mansion Ristorante

シンガポールでもこの季節になると、各レストランで趣向を凝らしたクリスマス料理が楽しめる。

先日テロックブランガの邸宅レストラン、アルカフマンションで、イタリアの伝統的クリスマス料理のデモンストレーションを兼ねたランチイベントが開催された。




1920年代にイエメン出身の貿易商アルカフ氏が別荘として建てたこの邸宅は、様々な変遷を経て2011年に正統派イタリアンレストランとして再オープンした。運営するのは、不動産デベロッパーのLHNグループ。この建物自体は政府の管理下にあり、2010年に同社が7年リースをオークションで落札した。LHNグループは政府の遊休物件を新しいコンセプトで再生するのが得意で、飲食店舗では他にスプルースやパルコカフェを運営している。




見渡す限りの広い庭。ここで結婚式を挙げるカップルも多いとか。




こだわりの調度品は全て特注。




1階はこんな感じ。真ん中にあるのは、ハムやチーズの「コールドカットステーション」。




イベントはシャンデリアが美しい2階のダイニングスペースで行われた。




デモンストレーションをしてくれるのは、マルコ・グッチオ料理長。イタリア北部ミラノ出身だが、家族の故郷は南のシチリア島と、長靴のような半島のつま先あたりにあるカラブリア。家族の末っ子として可愛がってくれたお母さんやおばあちゃんから習った南部の料理と、専門的にならった北部の料理、両方が得意というシェフだ。シンガポールではオットーの立ち上げを手伝い、その後ガリバルディで3年間シェフを務めた。味にこだわるLHN飲食事業部門の社長が引き抜いたシェフだ。

世界各地から厳選された食材がクッキングステーションに並べられた。




ロブスターはカナダから到着したばかり。まだ活きている。




太陽の降り注ぐ南イタリアを連想させる柑橘類の数々。




完熟したベリーに思わず手が伸びそうになる・・・。


マルコ料理長が「僕の田舎でも食べるような伝統的なクリスマス料理を紹介するよ」と、3つの料理とデザートが披露された。終了後はランチとして食べられるのが嬉しい。


まずは
Zuppetta di Natale con Scampi, Gamberi, Branzino, Merluzzo e Cozze
スカンピ(アカザエビ)、ロブスター、ムール貝、スズキ、鱈などシーフードが盛りだくさんのスープに、カリッとトーストしたバゲットを添えたものだ。




途中で色んな食材を紹介しながらデモを進めてくれる。イタリア流の魚のおろし方に、「へ~」という声も。




あっという間に出来上がった。




新鮮なイタリア産のトマトとシーフードのスープは、シンプルながらとてもゴージャスに見える一品。こうやってパンを添えて最後の一滴まで食べてもらう。


2品目は白トリュフをふんだんに使ったポルチーニ茸のリゾット。お米には、「お米のキャビア」とも言われるカルナローリ米を。
Risotto ai Funghi Porcini e Tartufo




目の前に白トリュフがごろごろと! こんな機会は滅多にない。参加者みんなで香りを楽しんだ。




白トリュフはイタリアでは9月から12月にかけて収穫されるクリスマス恒例の食材だそうだ。乾燥ポルチーニ茸は椎茸のように水で戻し、その戻し汁も大事にお米に入れる。




 出来上がったリゾットに、これでもかというくらいの白トリュフのスライスを。




優しい味わいのリゾット。しっかりと火が通ったカルナローリ米は気になる芯もなくかといってべたつかず、ちょうどいい柔らかさに仕上がっていた。


「イタリアでは年末にレンズマメを食べれば来年福が来ると言われているんだよ」とマルコ料理長が教えてくれた縁起の良い3品目は、ベーコンとロブスター入りレンズマメの煮込み。
Lenticchie in Umido con Astice e Pancetta Arrostita




まだ活きているロブスターをつかんで、「さあ、まずロブスターの腕を取るよ」(会場の声:キャ~) 「茹でている時に曲がらないように、後ろから串を刺すよ」(会場の声:ギャ~~) 




いつの間にかすっかり美味しく調理されたロブスターと、オーブンでカリカリにグリルされたベーコン。レンズマメ自体は単調な味のため、歯ごたえの違った食材が引き立つ。


最後にデザート。マルサラ酒入りサバイヨンソースをかけたベリー
Zabaione al Marsala e Frutti di Bosco

マルサラ酒を入れ泡立てた卵黄のソース「サバイヨン」をフルーツにかけて、バーナーで焦げ目をつけると。




こんなにオシャレに。卵黄を泡立てるだけだからとても簡単。




会場では食材も販売されて大人気。ポルチーニ茸はあっという間になくなった。




オリーブオイルやトマト、レンズマメも。 すべてイタリア直輸入。レストランの食材として購入したものを分けてくれているので、他ではなかなか手に入らないものばかり。




クリスマスの日は日本人には割と外食というイメージがあるが、欧米では家族が集うお正月のようなもの。おせち料理のように、ちょっとだけ手の込んだ家庭料理もいいかもしれない。


マルコ料理長の田舎のクリスマスの味、美味しくいただきました!


ごちそうさまでした!


Alkaff Mansion Ristorante
10 Telok Blangah Green
TEL: 6510 3068
http://www.alkaff.com.sg/